初恋

勝利だギューちゃん

第1話

「すみません」

「僕ですか?」


いきなり女の子から、声をかけられた。

僕と同じ歳くらい・・・

17歳くらいか・・・


端的に言うと、懐かしい顔だ。


「もしかして、桜幼稚園に通っていた、〇〇くんですか?」

「・・・いえ、違いますよ・・・」

「そうですか・・・初恋の子に似ていたもので、申し訳ありません」

彼女は、頭を下げて去って行った。


「変わってないな・・・〇〇ちゃん」


彼女の事は忘れていない。

僕にとっても、初恋の人だ。


幼稚園の頃はよく遊んでいた。

当時は男女の壁は、それほどない。


やがて、小学生になると、だんだんと男女の壁が出来てくる。

いつしか、一緒に遊ぶ事もなくなった。


そして、小学生のときに僕は、引っ越す。

といっても、隣町だが・・・


そして、高校生となり久しぶりに来てみた。

近くでも、懐かしく感じるものだ。


しばらく歩いていると、懐かしい顔があった。

小さいころ、よく遊んでいた女の子。

僕の初恋の子だ。


しかしもう、関わらないのが、互いにとっての吉。

ここは、見過ごそう。


セピア色になっても、思い出は美しいままがいいのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

初恋 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る