第27話 冬来たりなば春遠からじ

 新作は18万5千字です。微減しました。

 いろいろと無駄に書いているんですよ。そんな説明口調は必要ないと、消しながら新たに書いています。

 いま書いているところも後で消すかもしれませんけどね。


 さて。

 ついに紙と電子で書籍を発売いたしました、処女作を!

 宣言してからここまで、長かったですねえ。この件はこれでようやく落着です。


 とにかく自作を紙の本で手にすると心に決め、それを実際に手に取ったなら。もっと感慨深いものだと考えていました。すぐにここでつぶやきたくなるような気持ちになるんじゃないかと。


 実際には7日後でした。

 あの作品を真に望んでいたのは結局私だけなのです。周囲に望まれた結果の、「ついにあの作品が堂々の書籍化!」ではないのですよ。

 ひっそりと、私以外には誰にも望まれずに形になった、自己満足のためだけに作られた本。ほぼ一点ものと呼んでいいでしょう。Amazonさんから出荷されたのは我が家にだけです。

 そう考えるとなんだか不憫で。


 ワクワクするのだと思っていました。ずっと撫で回したくなるのだと。すぐにも再読したくなるのだと。そうなるのはやはりみんなに愛されてのことなんでしょうねえ。誰かと共感したかったのです。それができないから消沈しているのです。

 本屋さんで誰かが手にするのを物陰から見るとか、今ごろ誰かが読んでいるんだろうなあと想像するだとか。やってみたかったですねえ。


 生みの親である私だけは決して見捨てませんけども。

 先日まで直しをしていたことですし、年をまたいだぐらいの時に、寒い季節にあったかくして読んでみたいと思います。

 今はただ、本棚へ。名作や傑作と同じ場所に。

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