3/23 鯖之味噌煮、現る


 第2の友人、鯖之味噌煮は2コ下の後輩。

 文芸部でのペンネームが“鯖之味噌煮”だったので、今でもそのまんま鯖味噌と呼ばれている。吉祥寺在住、ゲームアプリ開発会社勤務。


 で、5分遅れて来るなり開口一番、

「ザリガニは寄生虫いるから食わないほうがいいぞ」

 俺と同じこと気にしてる。

「って“サバイバル”に書いてあった」

 だと思ったよ、さいとうたかをマニアめ。


「ナメクジは意外に食える」

 それも“サバイバル”知識だよな?

「今日のメシはナメクジにする?」

 しねえよ馬鹿か?


「なんだてめえら? お? 賢い自慢か?」

 突然威嚇してくるマンドリルC。その立ち居振る舞いは流石に大型霊長類の貫禄。

「人を見下す言い方は良くない!」

 なんでキレ方がナランチャなんだよ。


「銃で撃たれた傷はホッチキスで留めるといいんですよ? アァ?」

 ほんと第5部好きだなお前。ていうか何に対抗してんだ。


 そして鯖味噌が街の奥の方を指さして、

「じゃ行くか、ナメクジ」

「は?」

「そういうことなら早く言ってくれれば。予約してればウーパールーパーも食べれたのに」

「どゆこと??」


「だから。食うんだよ、ナメクジ。そういう店を知ってる」


 マジか!!


「ナメクジとかサソリはいつでも食えるんだけどなあ。ウーパールーパーは予約制なんだよ」

「なんで?」

「レアだから。入荷数が少ない」

 なるほど……


 つまり、ゲテモノ食いの専門店ってわけ?

 つうかコイツなんでそんな店に精通してんだよ。

 ヤバい。

 ヤバいことになって参りました!!


 次回、ナメクジ実食編。

 俺は生き延びられることができるか!?



(つづく)

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