第101話
「「「『『『乾杯〜〜〜〜。』』』」」」
ここは、拠点の食堂だ。今日は、最近始めた月に1度の感謝祭が開催されている。
こんな世界でも何か息抜きは必要だし、そう言う機会を作った方が良いと俺は思っている。
警備の体勢もあるので、全員は揃って居ないが7割程のメンバーは揃っている。
そして、今日のメインイベントは、自家製(拠点製)のビールの初お披露目だ。
お酒の調達は近場で中々難しくなってきた為、異世界の帰りに食料や日用品と一緒に行っていた。
異世界のワインは美味しいのだが、ビールはあまり俺たち日本人の口に合わなかった。冷やして飲めばアルコールを摂取するとの役目は達成するが、物足りなさは残る。
そこで、自分達でも作るように動いたのだ。
俺は何もしていない……。唯一手伝ったのは、新たに酒造工房(建屋のみ)をスキルで設置したことだけだ。
主要な設備は新谷を連れた配下達が何処からか調達して来た。それ以外は全て他の人に任せっきりになっていたので、ビールが完成するまでの過程は殆ど知らないのだ。
男たちはオーク肉をツマミにして次々に冷えたビールを飲んでいる。自家製のビールは、まだまだ改良の余地があるが異世界のビールより数段美味しかった。
「秋実さん、このビールも結構美味しいね!!」
一緒の席で目の前に座っている秋実さんへ話しかける。
「うん、そうだね。異世界のビールに比べるとかなり美味しい!このまま開発を続けて欲しいわね。」
「俺もそう思うよ。継続して改善されるのを期待してます。」
「そう言えば、ワイン製造も進めるらしいわよ。まだまだ序盤だけれども、最近果樹の木を植え始めたもの。」
「へぇ〜、そうなんだ。それは楽しみ。」
「でしょ、でしょ。ワインは異世界産でも良いけど、あっちの味は完成されているからこれ以上大きな改良は見込めないって聞いたわ。この拠点でワイン造りをすれば色々と要望も聞いてくれるでしょうし楽しみ!」
「それは言えてる!豊富な種類の果樹酒を作れれば、ビールが苦手な人にも喜ばれそうだね!」
などと色々話が盛り上がる。
暫く楽しい時間が過ぎて、秋実さんが御手洗いから戻って来たら俺の隣に座った。
お互い良い具合に酔っている。
秋実さんがサイコロ状にしたオーク肉をフォークを使って俺の口に持ってくる。
「あ〜〜〜〜〜ん。ほら、食べてよぉ〜〜。」と猫撫で声で言ってくる。
俺は目の前に迫って来たお肉を食べる。
パク、モグモグ。
「美味しいよ。ありがとう。」
今度は俺がお手洗いに席を立つと、一緒に秋実さんも席を立った。そして、ボリュームのある胸を俺の腕に遠慮なく押し付けた来た。
「私もまたトイレ……、共同の場所だと落ち着かないから、一緒に私の部屋に行こうよぉ。」
「…………。」
そして、流れに任せて俺と秋実さんはベッドで互いを求め合った。
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