5章 異世界 序章編(仮)

第94話

ここから第5章となります。

良ければ引き続きお楽しみ下さい。


また、気づいたらギフトを頂いたようです。

お送り頂いた方々、ありがとうございます。


もう少しの期間、頑張って見ようと思います。


――――――――――――――――




 異世界への進出を行うにあたって聖域都市パラディスで様々な事が起きた。


 新谷達がゲーム知り合いである事が発覚し、彼等を助けるために櫻鉄組とやり合ったり、その後に櫻鉄組に虐げられていた人を仲間に加えたり……最終的に人的被害(配下は除く)が出ずに済んで良かった。





 そして、只今、異世界のガマズミ町に来ている。目的は、外貨獲得のために拠点で栽培した野菜の販売を行うためだ。



 異世界の森でこの前の様に戦闘が発生する可能性があるため、10人以上の体制である。


 ただ、結局大きな戦闘も無く無事にガマズミ町へ着き、商業ギルドへ顔を出す事が出来た。


 俺は、前回ギルドへ新規登録した時と同じ受付嬢を見つけて声を掛ける。


「こんにちは。景気はどうですか?」


「こんにちは、海堂様。最近ではチキュウからの魔石の持込が多い為、魔道具関係の商売が賑わっていますね。

 海堂様達の世界とは異なり、こちらの世界ではモンスターからの魔石取得率は1割程度です。その分モンスターを素材として入手出来ますので、一長一短が有りますが、新たな風が吹いて良い傾向かと思います。」


 俺は、一度しか会って無いのに受付嬢が俺の名前を覚えていてくれた事と、こっちの世界では魔石の取得率がそんなに低い事に驚いた。


「そんな状況になっているのですね。って事は、やはり供給量が少ない魔石は高値で売れるんですか。」


「比較的高い価格で取り引きされております。ただ、今後チキュウからこのままの供給量が続けば需要より供給が上回ってしまい魔石の価格は少し落ちるかも知れません。」


「それでも貴重な魔石だったら、こっち異世界の人達が地球に転移して来る事も考えられませんか?」


 今までモンスターの脅威だけを考えていたが、異世界人の脅威もゼロでは無い……。

 俺達が異世界を訪れると同じく、逆の事はあり得なくない。


 良識ある人達だけなら良いが、櫻鉄組の様に色々な人がいる。異世界を訪れることに浮かれていたが、改めてこの事態の大きさを考えるのであった。


海堂様が心配している事は考えられないでしょう。

 理由は、既に各国の先発隊がチキュウを調査しに行っております。その調査結果を元に国王より、が出ております。転移自体を取り締まる体制は出来ておりませんが、それによりかなり抑制されております。」


「この国は大丈夫って事は……それぞれの国で方針が異なるって事ですね?」


 受付嬢はちょっと気不味そうな顔をしている。


「そうなりますね。詳しい話は私達まで降りて来てませんが、各国で対応が異なるのは確かですね。」


 地球でもそうだ。

 軍事力がある国は、征服に出るかも知れない。国民性、生活習慣、文化などが異なれば、それぞれ考え方も異なる。

 悩ましい事だ…。


「そうですか……。」


 ここで、話題を変える様に受付嬢が話を切り出した。


「ところで、本日はどの様なご用件でしょうか?」



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