第93話
結局、7人全員を拠点へ向かい入れる事になったが、全員非戦闘スキルを所持しているので拠点の生活環境が改善されそうである。
・天童 千穂(てんどう ちほ)雨乞 21歳
・天童 弥生(てんどう やよい)料理 15歳
・鏑木 奈緒(かぶらぎ なお)整体 19歳
・鏑木 周斗(かぶらぎ しゅうと)調合 14歳
・上坊寺 愛華(じょうぼうじ あいか)裁縫 20歳
・上坊寺 楓(じょうぼうじ かえで)植物 42歳
・上坊寺 剛(じょうぼうじ つよし)悪意察知 11歳
天童家 : 305号室 ※相部屋
鏑木家 : 305号室 ※相部屋
上坊寺家 : 306号室
※1部屋:4LDK(100㎡以上)
彼女達の拠点の案内に関しては、秋実さんと夏が率先してやってくれる事になった。
案の定、彼女達は拠点の状況を見てとてつもなく驚いていた。この点は省略する。
上坊寺剛には、特殊な仕事を任せている。クイックがチームリーダーとなり、拠点内の反乱の芽を摘む重要な任務だ。
常に皆を見張るのは効率が悪すぎるので、剛には毎朝食時に皆の悪意をチェックさせて、危険性を含む色をした人が居たかどうかを毎回クイックへ報告させている。
なお、剛自体が裏切っていないか、毎朝の報告時にクイックが剛をチェックする。
現時点で剛の報告によると全く危険性を放つ色の人は居なかった。寧ろこの世界になってからここまで綺麗な色を放つ人々を見るの事は無かったらしい。竹光家、鳥海家共に危険のきの字も無い澄んだ色を放っているようだ。
聖域都市パラディスであってしても第四層では、危険を持つ色の人々がそこらかしこに存在しており、剛は常に気を張り詰めていたとの事だった。
新たに整体スキル、裁縫スキル、調合スキルを所有する者が仲間に加わったので、共有スペースを一部改造して、各々の仕事部屋を完備した。新たに階層を増やすわけでもないので、マイスペースの施設コストを消費する事が無く改装できた。
それと会議室は、18歳以下の学生向けの勉学スペースと共用することにした。
今回追加で小学生が仲間になった事で、子供(高校生以下)向けに学校の授業を実施する様にした。教師役は大人が交代で実施したり、年上の子供が年下に教える形を取っている。(秋実さんは、戦闘訓練の合間や交代で教師役をかって出ていた。)
調達班が収集する物資に新たに『教科書、参考書など』も加わった。
・・・・・・・・・・・・・
栽培班(金安君)から、新たな知らせも入っている。野菜の育成スピード、サイズ、美味しさなどは、畑によって異なるとの事だった!
具体的に言うとマイスペーススキルで作った畑と開拓した畑では、異なる結果だった。マイスペースで育てた野菜は、育成スピード、サイズ、美味しさなど全てにおいて良い物となる。
これは、今後他の地域で育てた野菜と差別化が出来て、付加価値を付ける事が出来るということだ。
ユニークスキルの『マイスペース』の有用性が次々に発見される結果となった。ただこれは、俺1人だったら発見出来なかった事であり、仲間が居たからこその結果だ。
食料問題も解決されている現在、この拠点を聖域都市パラディスの様に大所帯にする事も可能かも知れない。それはそれで、人が多ければ良い面もあれば悪い面もあるが……。
良い面は数は力であり、防衛力が増えればそれだけこの世界で生き残る確率も増える。ある程度食料の目処もたってきたので、仲間を積極的に増やすのも有りかもしれない。
ただ、加える仲間は誰でも良いと言う訳ではない。そんな事をすれば、櫻鉄組の様な組織が出てきたり、その他にも見えない部分で色々と悪い面が発生する。
今は手が届く範囲の人々と共に日々生活の改善を行っていくつもりだ。
最終的には、………どのくらい先になるかは分からないが、余裕が出てくれば範囲を広げて助けられる人々を増やして行ければと思う。
そんな未来のためにも、まずは出来ることを進めたいと思っている。
◇◆◇◆◇◆◇◆
メインキャラクターのイメージ画像を乗っけました。
興味あれば、御覧ください。
↓【海道 冬夜】イメージ
https://kakuyomu.jp/my/news/16817330660384090676
↓【滋賀 秋実】イメージ
https://kakuyomu.jp/my/news/16817330660384146629
↓【南島 夏】イメージ
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