走り幅跳び
放課後、担任の優奈先生の来るのを待っていた。
ガラガラ~ってドアを開け、優奈っちは教室に入って来た。
「陸上部やりたい人~?」
って言うから
「はーい」
って手をあげた。
美羽ちゃんも
「あっ!あやめっち陸上やるんや~」
って感じでボクのことを見てた。
「じゃあ、あやめっちは、体操服に着替えて、校庭に行ってねー」
って優奈っちに言われた。
着替えて校庭に行ったら、陸上部希望のみんな、もうすでに集まっていた。
「おおーっ!あやめっち来たなー」
って陸上部の先生。
「あやめっちは、走り幅跳びなっ!」
「ええーっ?リレーとちゃうのー?リレーのつもりで来たのにー」
って思った。
砂場にひとりで行ったけど、ボクひとりやったから、とりあえず、ひとりで砂場に向かって飛んでみた。
先生も、いつまで経っても来やしないっ。
ひとりで飛び続けた。
校舎のボクのクラスの教室の窓のほうから、なんか視線を感じるな~って思っていたら、美羽ちゃん、窓から身を乗り出して、ボクの飛んでるのを見ていた。
だから、美羽ちゃんに
「こっち来てよー」
って手で合図した。
そしたら、美羽ちゃん、すぐに砂場まで飛んで来てくれた。
「走り幅跳びボクひとりやねんでー」
「知ってるよー!ずっと見てたから」
ボクは美羽ちゃん、見てくれているから、気合いもめっちゃ入って、トリャーて飛んだ。
「おおーっ!」
って言いながら美羽ちゃんはパチパチパチ~って手をたたいてくれた。
リレーやるつもりだったのに、砂場でひとりで走り幅跳びやり始めたけど、美羽ちゃん見てくれてるから、ひとりで飛んでても、なんか面白い。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます