犬神様は殺し合う

 兵士が戦っていた。

 黒々とした銃を手に彼らは戦場を駆ける。

 爆風と轟音が辺りを支配し、人だったものが肉の塊になっていく。

 いとも簡単に、命が刈り取られていく。

 人と人との殺し合い、戦争。

 そのグロテスクな命の消耗戦の果てに、それはいた。

 兵士たちと肩をならべ共に戦う人の形をしたもの。

 だが、それは人などではなかった。

 銃弾で胸が抉れても、爆風で足がもげても。

 それは何事もなかったかのように立ち上がった。

 見てくれだけ人の形をした異端。

 もげた四肢をつなげ、敵へと立ち向かうその姿はまさに非現実そのものだった。


「なんだろうねあれ……?」


 戦場より遥か上空、神々はそれを観察していた。


「人の変異体?でも人にあんな不滅性あったっけ」


「進化にしては歪すぎる」


「というより、あの不死性……僕らとお揃いじゃないかな?」


「滅多なことを言うもんじゃない!」


 面白そうに顔を歪める蛇神を虎神が厳しく叱責する。

 あんな歪なものが神と同列など、想像したくもなかったのだろう。

 ましてや、今この場には主神がいるのだ。

 不用意な発言は避けるべきだった。

 神々は恐る恐る彼女を伺う。

 あの異端の人間を見て、人神は何を思うのだろうか。

 主神はそんな獣たちの様子など気にもかけず、不思議そうな顔をして地上を眺めていた。

 あれがなんなのか、ここにいる神の誰も答えを持ち合わせていない。

 あれを捕らえて解剖でもすれば、あるいは正体がわかるだろう。

 だが戦場に投入された兵士の体をとっている以上、それは神による戦争への介入になりかねない。

 なんとも手の出しにくい相手だった。

 人を原型とした神である人神ならば、人の形をしたあれの正体を見破れるのではないだろうか。

 その場に集まった7匹の獣の瞳が主神を伺うように見つめる。

 はたして、主神の口は開いた。


「……詠都」


「えと?なんですそれは、主神様」


 主神の呟いた言葉に獣たちは首を傾げる。

 それは聞きなれない言葉だった。

 だけど、どこかで聞いたような気もする言葉。

 そこにいた神のだれもが忘れていた、何百年も前に死んだ人間の名など。

 主神だけが、その本質に気がついたかのように頷いた。


「これは…………白楊を探さないとね」


 そう呟いた主神の顔には、珍しく笑顔がなかった。





……………………………




…………………




……





「エト……?えと、詠都?…………その名前には聞き覚えがあります。なるほど、貴方は人間が作った神の模造品、あの強化人間とかいう贋作の完成形というわけですか」


 大仰な身振りで人間への愛を振り撒いたエト、それに動じることなく睡蓮は冷静に推察した。

 かつて強化人間を前にして主神が発した言葉、それを彼は忘れていなかった。

 あの異端の人擬きを前にして、主神は確かにその名を呟いたのだ。


「ぜんぜん違うよ。勘違い勘違い、それはむしろ逆」


 だがエトは睡蓮の言葉を否定した。

 逆…………?

 睡蓮は眼を細める。

 ではあの強化人間が完成品で、彼女が試作品だとでもいうつもりなのか。

 それにしては彼女はあまりにも神に近い。


「僕が原初で、あの娘たちが僕の模倣なんだよ」


 囁くようなその言葉は睡蓮の耳元で聞こえた。

 すぐ、真横で。

 睡蓮はエトから目を離していない。

 今もまだ彼女は視線の先にいる。

 なのに声は確かに睡蓮の真横で発された。

 目だけが動き声の発信源を確認する、はたして睡蓮の真横に少女はいた。


「は?」


「これ返してもらうよ」


 真横へ視線を移した睡蓮の背後から、また同じ少女の声がする。

 するりと睡蓮の手に握られた宝剣がいとも簡単に抜き取られた。

 睡蓮の背後、真横、そして正面、3人の少女がそれぞれ不敵に微笑んでいる。

 彼女たちは全員瓜二つの相貌をしていた。


「貴方、何なんです!」


 水の短剣が突如数を増やした少女へと振るわれる。

 うすら笑いの盗人はそれを躱すことなく宝剣を放り投げた。

 両断される身体、宝剣は宙を舞い、突如姿を現した別の少女の手の中に。

 その少女も宝剣を放り、またいつの間にか姿を現した同一の少女へと投げ渡す。


「はい、これあなたのでしょ、先輩」


「あ、うむ」


 差し出される宝剣。

 同じ顔をした少女たちが同時に笑うので、孤狼も若干引き攣った笑みを返した。

 孤狼の視界には5人ものエトが笑っている、同じ顔で。


「これは……木で作った人形ですか」


 一方、睡蓮は切り裂いた少女の残骸を踏み潰して悪態を吐く。

 彼の足元に転がったそれは精巧にできているが、紛れもなく作り物だった。

 切り裂かれた断面からのぞく木目がそれを物語っている。


「もう種明かしー?もうちょっと遊ぼうよ〜牛の先輩〜」


「人に作られた分際で神の後輩面するな貴様!」


「そんなこと言わずに、さぁ」


 辺りから少女たちの声がハモり、響く。

 建物の蔭、瓦礫の下、人間たちの背後、次々と少女たちが顔を出す。

 木で作られた神の人形。

 その数にその場にいる誰もがドン引きした。


「犬の先輩、僕が気を引くんで攻撃は任せますよ」


 エトの中の1人が孤狼にだけ聞こえるように耳打ちする。

 言葉の通り、次の瞬間エトの大群が牛神へと殺到を始めた。

 同じ顔の少女の、笑顔が、殺到、軽い地獄絵図だ。


「ふむ……」


 宝剣をくわえた化け犬が一歩踏み出すとその体躯が縮む。

 3歩歩く頃にはその身体はいつもの巫女服姿の少女に戻っていた。

 槍に貫かれた身体も逆再生のように癒えていく。

 傷は、問題ない。

 孤狼は宝剣を構えながら、戦況を見極める。

 彼女の視線の先では大量のエト人形が睡蓮の水斧によって破壊されていた。

 エト人形たちの進行は無秩序で乱雑に見えて計画的だ。

 その攻勢には牛神の攻撃が人間に向かわぬよう誘導する意図を感じる。

 彼女が人間の味方というのはどうやら本当のようだ。

 素性の見えない神だが、とりあえず味方と判断して問題ないだろう。

 夕たち人間も果敢に銃撃を行なっている。

 だが、正直こちらは戦力として期待できそうにない。

 銃弾のことごとくが神性を貫通できていないのだ。

 まぁ、一緒に戦ってくれるだけで孤狼としては尻尾を振りたくなるほど嬉しいので問題ない。

 尻尾を振りたくなるほど嬉しいので問題はない。

 宝剣が静かに立てられる。

 言葉通りエトが気を引き、隙は作られた。

 あとは剣を振るだけだ。

 問題は斬れるかどうか、だ。

 水で作り出した、武器を操る牛神を見つめる。

 かつての仲間、共に人を守ってきた同士。

 敵だと豪語したが、実のところ孤狼の本心は揺れていた。

 なんだか……目覚めてから斬りたくないものばかりと対峙している気がする。

 だけど、もう暴力の引き金は引かれてしまった。

 人か神か、犬神は立ち位置を定めなければならない。

 そうなれば……答えなど初めから決まっているのだ。

 だから宝剣は振られ、ただ剣を鞘に収める音だけが響いた。



 斬撃。



 徒党を組んで攻勢するエトたちの前で睡蓮の四肢が切り離された。


「ッ!」


 驚愕に目を見開く牛神。

 彼と犬神の間には確かな距離があり、剣など届くはずがなかった。

 おまけにその間合いの中には数多の人形が、瓦礫が、人間がいる。

 斬れるはずなどないのだ。

 だが、事実として物理は超越され、睡蓮の身体だけが正確に切り裂かれた。

 まるで睡蓮と孤狼の間には何もないかのように。

 斬れるはずなどない、それが思い違いだったのだ。

 神である睡蓮は見てきたはずだった。

 かの武神が山を両断する姿を。

 誰も傷つけることなく争いの根源を断ち切る姿を。

 見てきたはずなのに、斬れるはずがないと思ってしまった。

 自身にその刃が向けられるわけがない、そう思ってしまった。

 なぜ?

 どうしてだろうか?

 なぜなら彼女は優しい神で…………

 自分たちは肩を並べて共に戦った仲間だったから…………

 その宝剣が自身に向いたことなどなく、向けられるのはその無邪気な笑顔ばかりだったのだから。

 そんな不確かな幻想が、四肢と共に切り飛ばされる。


 これは殺し合いなのだと。


 そう告げるように。


「甘いんだよッッ!」


 罵声が戦場に響く。

 人形たちが笑顔を引っ込め、顔を怒りに歪めた。

 四肢を失い、崩れ落ちる水神。


「ちゃんと、殺し切ってよ!先輩!!」


 その水神の身体が、膨張する。

 少女は怒った。

 首を落とさず、四肢を落とした犬神を。

 殺し合いなのに、殺さなかった彼女を。

 白と黒のまだら模様が広がる。

 雄叫び、それと共に四肢を失った巨大な牛が姿を現す。

 空にも届きそうなほどの巨大な牛の物の怪。

 牛神が人化を解いた。

 その巨体に人形たちは押し潰され、ビルは轟音と共に倒れる。

 化け犬である孤狼より、はるかに大きなその正体は顕現するだけで破壊をもたらした。

 エトは人間たちをその巨体から遠ざけるので精一杯だった。

 多くの人形が千切れ、粉々に砕ける。

 そんな破壊を伴って現れた牛は、その大仰さに反して沈黙した。

 水の武器を創造することもなく、瓦礫の中に横たわる。

 降り続ける雨がその巨体を濡らした。

 それでも彼は動かない。


「確かに、儂は甘いのかもしれんな」


 その巨大な体の上に乗った犬神が、首に宝剣を添えているから。

 かの武神は四肢を失った水神の足掻きを完璧に読んでいた。


「止めよ睡蓮、その首を刎ね飛ばされんうちにな」


「…………安い脅し文句ですね。これは殺し合いなんですよ」


 大きな黒い瞳が孤狼を見上げる。

 そうだ、これは殺し合いだ。

 お互いの立場と尊厳をかけた命のすり潰し合い、その場において命など人質になりはしない。

 命など初めから掛け金の対象なのだ。

 それでも、孤狼はその首を断ち切れずにいた。


「殺し合い?はたしてこれは殺し合いなのかのぅ」


 鈍く光を反射する宝剣に雨粒が滴る。

 ただそれを横に払えばいい。

 そうするだけで、目の前の命を刈り取ることができる。

 何も間違ってなどいない。

 神に矛を向けた物の怪を切り捨てた、あの頃と何も違えてはいない。

 それでも宝剣は動かなかった。


「睡蓮、お主は初めからその水に神性を込めていなかった。人を殺す意思はあっても、儂に殺意を向けはしなかった。そんなものが殺し合いと言えるのか?」


 神の持つ不死性、それを破るには同格である神の神性をぶつけるしかない。

 神の神性をもって肉を断てば、その部位が再生することなどないのだ。

 かつて猿神が鹿神を、そして今犬神が牛神の四肢を斬ったように、神は神に永遠に癒せぬ傷をつけることができる。

 だというのに、睡蓮の放つ攻撃にはそれがなかった。

 だからこそ、水の槍で貫かれながらも孤狼は戦えている。


「貴方の身体は私たちと違って作り物でしょう?剣を砕かなければ貴方を殺せはしない」


「詭弁を吐くな睡蓮!儂に殺意の有無が見抜けぬとでもッ?」


 孤狼は戦うため宝剣を抜いたのに、睡蓮はそれに応えなかった。

 ただただ神へは無力な凶器を振り回すばかりだった。

 そんな者の首を切り飛ばすほど非情になれはしない、孤狼は。

 それが殺し合いにおいて甘いと言われてしまうのならば、きっとその通りなのだろう。

 それでも引けない何かがあった。

 大きな黒目を覗き込む。

 お主もそうだから、だから殺生を嫌ったのだろうと視線で問いかける。

 その問いを理解したのか、黒い瞳が細められた。


「そうだね、私は嫌いだから、命を奪うのも、奪われるのも」


「それならば初めから奪うでない。奪うから、奪われる」


「命令だから、これは」


「お主はッ………………」


 命令、いつもの言葉だった。

 彼の口癖、いつもの言い訳。

 その懐かしささえも、この場ではなんだか馬鹿らしかった。


「主神様は仰った。人間は絶滅させましょうと、だから私たちは人を殺した。それが命令だから」


「………………間違っておる、それは」


「主神様は仰った。逆らうのならばそれは神ではない。離反者は首をはねよと、だから私は貴方と戦った。それが命令だから」


「そんなこと……!」


「それが命令なのに、どうして私は殺そうとしなかったんだろう?……命令なのに」


「………………睡……蓮」


 宝剣を持つ手が酷く震えた。

 大きな黒い瞳と目を合わせることはもうできない。

 どうして殺せなかった?そんな問いは孤狼には簡単すぎた。

 あまりにも簡単すぎて、それは孤狼を打ちのめした。

 震える手、そこに手が添えられる。


「……エト」


 エトがその震えを抑える。

 雨に濡れた宝剣が静かに下ろされていく。

 凶器が肉に刺さっていく感触が、手に伝わってきた。


「殺さなきゃ、人のために。人間を守るんでしょ?」


 エトが問いかける。

 でもその目に光はない。

 添えられた手は硬く、冷たい。

 だから、これは人形だ。

 震えが酷くなった、寒いわけでもないのに。


「殺せ、孤狼。それが守護者として正しい姿だ」


「なッ………………」


 なんでお主までそんなことを言う。

 殺されるお主が、殺生の正当性を説くのか。

 ぐらりと、孤狼の黒目が揺れる。

 宝剣を肉に突き立てようとするエト、その手に逆らう。

 温度のない手を振り払い、宝剣を振り上げる。


「睡蓮ッッ……!!」


 命令なんてどうでもいい。

 そんなものは全部忘れろ。

 全部忘れて、昔みたいに、あの時代の関係に戻ろう。

 命令なんかより、自分の言葉を聞いて欲しい、友の話を聞いて欲しい。

 まだ人と歩める、この荒廃した世界を立て直そう。

 そんな言葉が喉まで出かける。


「あ」


 だけど、その言葉が吐き出されることはなかった。

 宝剣が首から離れた瞬間、振り続ける雨、その雨粒が槍へと姿を変える。

 孤狼の頭上で、何百という槍が空気を割いて落下してくる。

 淡い神性の光を纏って。


「孤狼!」


 下で自分の名を呼ぶ夕の声が聞こえる。

 それを聴きながら、孤狼は宝剣を振り上げたまま上を見上げていた。

 雲の切れ間から空が見えた。

 一拍の後、肉の断つ音と共に血飛沫が舞い上がる。

 孤狼の紅白の巫女服が赤一色に染まった。


「………………」


 空を見上げていた顔を脱力したように、俯かせる。

 その孤狼の視線の先で、血に濡れた黒目が彼女を見つめていた。


「なぜじゃ……睡蓮」


 喘ぐように、苦しみに塗れた問いが孤狼の口から発せられる。


「なぜ……こんなことを…………」


 視線の先で、笑うように黒目が細められた。


「傷つくのも傷つけるのも嫌いなんです。だから貴方の気持ちが分かる」


「あぁ…………」


 抱きしめるように孤狼はその巨体の上で横たわった。

 その傷だらけの巨体の上で。

 槍は孤狼を貫かなかった、エトも、人間も。

 それができたはずなのに。

 槍は創造主たる睡蓮を貫き、その神性で彼に致命傷を与えていた。

 自死。

 それが彼の答えだった。


「殺生がどうしようもなく嫌いで、それでも守るもののために手を血で染める貴方を尊敬していました」


「なんで……」


「言い訳を作ってあげます孤狼。私は自ら死んだのです。だから貴方が罪悪感を抱く必要などどこにもない」


「なんで!!違う!なんで!!」


「貴方が悲しむ必要などないのです」


「違う!違うんじゃよ睡蓮…………そんなことしても……儂は!…………儂は悲……しいよ」


 殺し合いだった。

 人間か神か、どちらか選ばなければならなかった。

 そんなことはお互い分かっていた。

 それでも、お互い躊躇った。

 どちらかが引導を渡さなければいけない。

 だから睡蓮は選択したのだろう。

 彼の心が軽くなる選択を。

 命令に従うよりも、罪悪感のない選択を。


「あ、あぁ……」


 身体の下に感じる体温がどんどん冷たくなっていく。

 長い長い年月を生きた命が呆気なく尽きようとしていた。

 何百年という歳月神を演じてきた、その果ての未来がこんなものだと孤狼には納得できなかった。


「孤狼……」


 小さな声が孤狼を呼ぶ。

 ここにいるよと、孤狼はその身体を優しく摩った。


「神は……主神は…………人を見捨てた……………………不完全な人を捨てて……完全な新人類……を創造……する……つもりなんだ」


「そう……か」


「………………こ……ろ…………ひと…………を……」


「うむ、分かった」


 睡蓮が最後に何を言ったのか、孤狼には聞き取れなかった。

 それでも孤狼は心得たように頷き、睡蓮は安心して息を引き取った。

 そこには長い年月を共に過ごしたからこそ生じた何かがあった。

 それに、牛神は人を神を憎むことができなかった、それだけが分かればあとは言葉は不要なのだ。

 水神の降らせていた雨が止み、雲の切れ間から陽の光が射す。


「さてと、これから忙しくなるよ〜先輩」


 巨大な牛が死んだのを確認すると、エトは伸びをした。

 一仕事終えたという満足感、それを感じられる伸びだった。

 でも、孤狼はそんな気分にはとてもなれない。

 眼下では睡蓮の巨体によって崩落した建物から人間を救出するエト人形たちが見える。


「なに?睨みつけて、僕は正しかったと思うけど」


 そんなことは分かっている。

 それでも孤狼はエトを睨みつけることをやめられなかった。

 友の死、その虚しさを誰かの所為にしたかった。

 人のため、牛神は殺さなければいけなかった、そのために始めた殺し合いだ。

 それでも孤狼は躊躇ったし、睡蓮も神殺しを拒み自死した。

 そんな中エトは神殺しを是とした。

 分かっている、そもそもエトは孤狼たちとは初対面であり、そこに何の情もない。

 彼女は正しい。

 それでも孤狼は睨みつけた、傷心がそうさせた。


「神が死んだ。歴史が動くよ、あの時と同じだ」


 そうだ、今、神は死んだのだ。

 それは孤狼が初めて目にした神の死だった。

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