第初ノ怪「旧校舎の怪談」


※学校などで給食の方は自己判断で読んでください。

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小学4年生の青山夏男あおやまなつお勝田理子かつたりこは、夜中の旧校舎に忍び込んで肝試しをすることになった。

先生の誰かが落としたのだろう。たまたま、夏男が廊下で旧校舎の鍵を拾ったのである。


鍵の束には、(旧校舎)のタグが付けられていた。

この時の夏男達はこれから、恐怖の体験をすることになろうとは、夢にも思わなかっただろう。



草木も眠る丑三つ時……。

夏男と理子は、おおざっぱに旧校舎の教室を回り、夜中の学校を楽しんだ。

「なんだ。夜の学校も、大したことがねえなあ!」

「そうね。そろそろ、帰ろう」

夏男達が高をくくって、給食室の前を通りかかった時だ。



ぽこん、ぽこん……ぷくぷく……。

給食室の方から何かが、浮き沈みする音と、かき混ぜる音がしてきた。

「誰もいないはずなのにどうして?」

理子が不思議に思い、恐る恐る夏男と給食室を覗いてみた。


すると、そこには大きな鍋に無数の目玉が、煮込まれている所だった。

「うわっ!」

「ぎゃあっ!」

夏男と理子は、真っ青になり、短い悲鳴をあげると入口から逃げ帰った。



次の朝、クラスの朝の会では担任が。

「青山君と勝田さんは、昨日から高熱で寝込んでいるそうです。」

とクラスの皆に伝えていた。


夜中の旧校舎だけは、遊び半分で行ってはならない。



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ここまでお読みいただきありがとうございました。

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