あの頃当時の気持ちと現在
俺は今何を見てるんだろう。
ほんの数年前まで見ていた景色が、今になり見るとこんなにもエモーショナルになってしまうものなのか。
何が変わった?何を失った?
この手から取りこぼしたものを数えるのに自分の指じゃ足りないくらいだ。
最後に交わした友達との言葉も、昨日の会話の様に記憶が蘇り、そしてそれが何年も前の会話だと気付き涙が流れる。
流れる記憶と涙。別れは辛いが、最も辛いのはその記憶を忘れてしまうことなのかもしれない。
楽しかった記憶も、辛かった記憶も、全てが自分と共にしてきた仲間達との記憶であり人生。
何一つ欠けてはならない大切な存在と記憶。
昔友達と歩いた地元の道を、1人過去を振り返りながら歩く。
ふと後ろを振り返ると、自分の後ろには高校生達数人が楽しそうに会話しながら歩いていた。
同じだ。自分も同じだった。
友達同士の会話に集中してしまい、悪気無く横に広がって会話しているその様子が、過去の自分と同じなんだ。
アイツは今何をしてるのだろう.......俺は今お前らと歩いた道を歩いてるよ。
一歩一歩を踏みしめ、過去笑いあった事を行く先々で思い出してるんだ。
見えるんだ....俺の前には笑い合う俺達の姿が.....
目に浮かぶと言うべきか.......しかしこの先なんだっていいんだ、思い出に正確な表現なんて要らないのだから。
春の桜吹雪、夏の日差し、秋の夕暮れ、冬の雪景色、何年も何年もそのサイクルを共にしてきた仲間達。
今じゃ会う回数も減り、中にはもう何年も会ってないやつも居る。
それは人の関わりならではだが、それでも寂しく感じてしまうのも自然の事だろう。
元気にしてたか?
俺がお前らに会ってまず先に言いたい言葉がそれだ。
俺は今まぁ...ぼちぼちかな。
彼女は出来たかよ?どこで仕事してんだよ?
あの頃は楽しかったよなぁ......もうあれから何年も経ってんだぜ?時間って早ぇよな。
俺が喧嘩したアイツは今大変らしいぜ。
へへっ、ざまぁみろって感じだよな笑
え?仕事辞めたって?
お金とかどうなんだよ............そうか、まぁ困ったらすぐ俺に言えよ!一生とは言えんけど助けれる範囲であれば手を貸すよ。
だからそれまで────
────今を生きて楽しむぞ。
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