9月3日 タルティーヌ風トーストと、あんバタートースト
昨日はひどい日記を失礼した。
あまりにも体調が悪く、力尽きていたもので。数時間は目眩のために目を開けているのも辛かった。持病の発作かもしれない。
一昨日の外出時から腹の具合がよろしくない。夏の終わりに夏バテなのだろうか。日記を読んでくださっている方にはおわかりの通り、私は人生の中で食にかなり重きを置いている人間である。この状況は、精神状態をも悪化させる。どうにかしたいところである。
昨夜はあのひどい日記を上げてから、またしばらく横になっていた。日付が変わろうかという頃、やっと空腹感を覚えた。胃の中が空だった。遅めの朝食以来、何も食べていなかったのだから当然である。しかし同時に、吐き気もあった。家の食品ストックを漁るとカップスープがあったので、それをなんとか流し込んだ。木匙すら重かった。少量のカップスープを食べ終わるのに、いつもの三倍は時間がかかった。
それからまたなんとか寝て、本日。
昨日よりはマシである。一昨日買った食パンもまだ残っている。
この食パンは初めてのパン屋で買ったものである。古民家をリノベーションした店舗で、不定期営業。何度か店の前までは行ったのだが、これまでなかなかタイミングが合わなかったのだ。
おそらく全粒粉を使っている山型食パンは非常にもっちりとしていて、麦の味が濃い。個人的な食パンの好みからは外れるが美味しい。特に、薄めだが香ばしい風味の皮が良い。
さてこの食パン、普通のバタートーストは昨日やっているし、他の食べ方の方が美味しい気がする。フレンチトーストはおそらく合わない。生よりは焼くのが良い。
というわけで取り出したのが、冷凍の「デュクセル」。デュクセルというのは、細かく刻んだキノコとタマネギなどをバターでソテーしてペースト状に煮詰めたものをいう。そのまま詰物や味付けにも使えるし、牛乳やクリームなどで伸ばせばスープやソースにもできる。自家製ではなく、冷凍食品として売られていたのを買ってみただけである。
このデュクセルをレンジで温め、薄めに切ったパンの全体に塗る。そしてベーコン、シュレッドチーズと順に散らしてからトースターで焼く。仕上げに黒胡椒とパセリを振れば、タルティーヌ風のトーストの出来上がりである。
思った通り、これがうまい。キノコと香味野菜の旨味がぎゅっと詰まったデュクセル、ベーコンとチーズのコクを、食パンがしっかりと受け止める。タルティーヌというのはフランス風のオープンサンドを指すが、本来はバゲットを使う。この食パンの食感がバゲット寄りな気がしたので、この組み合わせが合う気がしたのだ。正解だった。
タルティーヌ風にするために薄めに切ったので、食パンはまだある。今度は甘いトーストを試してみる。
トーストに軽くバターを広げて、この上に塗るのは『コメダ珈琲』の「パキッテこしあん」。いただきものである。
これは給食などでよく見る、パキッと二つに折るとジャムなどが搾り出されるあの容器に、こしあんペーストが入っているもの。久しぶりにこの容器を見た気がする。なんだか懐かしい気持ちになりながら絞ってみると、かなりなめらかなペーストである。満遍なく広げたら、バターを一切れ。あんバタートーストである。
一口目はなんとも微妙だった。思ったよりもこしあんが無個性で、間延びしたような甘さだけが舌に残る。どうしたコメダ、と思っていたが、バターと共に齧ると一気に味が引き締まる。塩気とミルク感が引き立ち、パンをどんどん食べ進めてしまう。使い方が難しいが、バターをしっかり散らすとちゃんと美味しい。手軽にあんバターを楽しむには良い商品である。
そんなブランチを美味しく食べ終えたわけだが、外に出るほどの気力は無く、ゴロゴロしているうちに休日が終わっていった。
夕飯は湯葉丼にした。冷凍のレトルトパックに助けられる。京風の味わいが優しく、腹にも優しい、気がする。
明日からはもう少しちゃんと生活ができると良いのだが、来週はまた天気が悪そうなのでどうやることやら。
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