どうしてできないの!

 宿題ができない子どもを、親が大声で叱った。

「どうして間違えたの! この前も教えたじゃない!」

 子どもは泣きじゃくっていた。


 二十年後。

 親はスマホが使えず、あたふたして子どもに尋ねた。

「たーちゃん。これどうやったら消せるの?」


 子どもには過去が思い出される。

『どうして間違えたの! この前も教えたじゃない!』

 カチンときた。


「この前も操作の仕方教えただろ! 何回教えたら覚えるんだ!」

 大声で叱った。

 親は泣きだした。

 三つ子の魂百まで。

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