転職しよう

 零細のa社は給与が安い。

 社員はぼやいた。

「学歴がよければb社に入社できたのになあ。福利厚生とかないし」


 中堅のb社は給料がそこそこ。

 社員が考える。

「合コン行ってもモテない。やっぱ会社の知名度だよなあ。大手のc社の面接に受かりたかった人生……」


 大手のc社は納得の知名度。

 社員はぼやく。

「またサビ残かよ。d社みたいに青天にしろよ。d社なら最高なのに」


 最大手のd社は最高の給料と最強の福利厚生、最高の知名度。

 社員は部長に宣言した。

「専門性がつかないのでa社に転職します」

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