第14話「深まる謎と最凶のアルケミスト」
「これだけを言っても分からないでしょうから主様に分かるように説明しますね、
なるほど、つまり本来ならこの美少女は魂己だったわけだ、だがそうなると矛盾があるぞ。
「そうなると、何でお前は魂己ではなくアルケミストなのだ?」
「それを言うのはまだ無理なのですごめんなさい、
契約で言えないのです、ですが理由はこの学園に居ると分かると思います」
「そうなのか…まあそれで本当に君が俺のアルケミストなのか?」
「信じてもらうには実際になって見せましょう」
そう彼女は言って、彼女の体からはまばゆい光が全身を覆い尽くし一瞬光が強くなると俺の腰には何かがあった。
俺はそれを見るとまず目に入ったのは鎖が鞘から刀を抜けないように柄と鞘を巻いており、鞘はこの世界のように赤黒い魅了されるような一本の日本刀がそこにはあった。
【主様聞こえますか?】
「…ああ聞こえる本当にお前は武器だったんだな」
【信じてもらいありがとうございます、それでは見てもらったことですし、一旦わかりやすいように元に戻りますね】
彼女がそう言うとまた眩い光が彼女の体(?)というか刀を覆い尽くすし気づいたら元の可憐な美少女になっていた。
そして少しの変化があった。
服を着ていたのだ、その服は巫女服でとても似合っている。正直かなり俺好みである。
「流石に服は着させてもらいました。
あ、でも主様が望むならこの体差し上げますよ♡」
彼女はそう言いながら俺の腕にだきついてきていた。
彼女は笑顔を浮かべていたが俺はこの行為にちょっとした恐怖を感じた、抱きつかれる動作にまったくと言っていいほどに一切気付けなかった、この事実に俺はまたもや冷や汗がでる。
「名前も知らない美少女の誘いはちょっと受けられないなー」
俺はなんとか平常心を装うためにイタズラぽくそういった。
「記憶が無い癖にそういう所は変わってないんですね!!まあいいです、私の名前は
「ああ、よろしく頼むな紅月、それで…アルケミストの君は何の能力を持っているのだ? さっき腰に来た時に妙に懐かしいのは気がかりだが…それよりも何故かアルケミストには能力があると確信している自分がいる」
「ふふ、まあ主様ならそう思うでしょうね、ではお教えしましょう、私の能力はずばり、切った相手の能力を全て完璧に模倣する能力です。
ですが、まだ今の貴方では全てにおいて経験が全くと言っていいほど何もかも足りないのです。
そのため、今使える能力としては切った相手の血を吸い相手の癖を把握する程度です」
「めちゃくちゃつえぇじゃねぇか…それで紅月を使い続ければ熟練度的なものがあがりもっと能力が使えると…?」
「まあそういう事ですね、ですが私を使うだけでは完璧に使いこなせはしません、様々な知識や経験が必要なのです」
「まあ主様の場合は力を段々取り戻すって感じなんですけどボソッ」
「え?何か言ったか?」
多分何かしら呟いていたのだろうが俺の耳には残念ながら聞こえることは無かった。
「いえいえ、何も言ってませんよ」
紅月はそっと軽く笑みを浮かべた。
「あ、あと私の能力は主様の力によって無意識に封印されている状態なので早く解いてくださいね♡」
俺が力封印しているだと…? つまりこいつはさっきの能力ですら強いのに封印&力を出し切れてない冗談なのにも関わらずあんな性能なのかやばいな、ゴクリ
俺は静かに喉を鳴らし何度か分からない冷や汗をかいた。
「それでは名残惜しいですが…一旦試験をクリアしてきてください!」
「ああ、分かった、また会えるんだよな?」
「ええまた会えますなんなら私は具現化できるので部屋に帰ったら直ぐに私の名前を呼んでください直ぐに現れるので!♡」
少しゾクリと寒気がしたがまあ気にしないでおこう…
「あ、ああ、分かったそれじゃあ頼む」
「それじゃあまた後で主様ー♡」
紅月がそう言うと俺の視界はまた真っ白になった。
その後の紅月の言葉は不幸中の幸い俺には届かなかった。
「早く主様の血が飲みたい…はぁ愛おしい我主早く我に血をくださぁい♡」
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