きっと君のことを愛し続け迎えにいくから
春田 青
第1話 桜
1年前の桜が舞う高校2年生の4月に僕は風菜と付き合った。1年生の時はお互い別々のクラスですれ違った時に軽く挨拶するほどだったが高校2年生で一緒のクラスになり笑顔で清楚で成績優秀な彼女に僕は惹かれた。僕は彼女の席の前に行き声をかけてみた。
「僕、七瀬颯太って言うんだけど君の名前知らないから教えてほしいな」
「私の名前は 白崎 ふうな 」
「ふうなちゃんか。かわいい名前だね。漢字で書くと?」
「風に菜の花の菜で風菜」
「風菜ちゃんは名前もかわいいし、顔もかわいいよね。声も笑顔も素敵」
「そんなこと言ってくれるの颯太君が初めてだよ。颯太君だってかっこいいよ」
「嬉しいこと言ってくれるな。そういえば風菜ちゃんは何が趣味?ちなみに僕は読書とショッピング巡り」
「うーん、迷うな。やっぱ料理かな!」
「料理できる女の子はいいよね。ちなみに僕も料理できるよ。特にカレーライスは得意。」
風菜ちゃんと話していると楽しいしなんだか心がドキドキする。これって恋したのかな?そう思い告白することに決めた。でもただ告白するだけではロマンチックさが足りないからいきなりではあるが今日家に行ってもいいか聞いてみた。そしたら・・・・・・
「お母さんが家にいるのでも大丈夫だったらいいよ」
「ありがとう。楽しみにしてる!新学期早々ごめんね。放課後いくからあとで住所教えてもらって大丈夫?」
「いいよ。あとで教えてあげる」
そうして3時間目が始まる前に風菜ちゃんから住所を教えてもらった。
作戦は風菜ちゃんの家に行き部屋に案内してもらって勉強を教えてもらう時接近するからそれで風菜ちゃんがドキドキするのを狙って告白。その後はkiss.
うまくいきますようにと願いながら4時間の授業を終えた。今日は高校2年生の初日だから4時間授業となっていて12時には下校となっている。僕は風菜ちゃんに後で家に行くから待っててねと言い家に帰り昼ごはんを食べ制服から私服に着替え、途中ケーキ屋さんに寄ってから風菜ちゃんの家に向かった。風菜ちゃんの家の外観は新築のように綺麗だった。まず風菜ちゃんの家のピンポンを鳴らすと風菜ちゃんのお母さんらしき人が出てきた。
「あら、いらっしゃい。待ってたわよ。どうぞ入って。風菜の部屋は2階の奥だから。」
「おじゃまします。つまらないものですがケーキを持ってきたのでどうぞお食べください。」
「わざわざありがとう。後でおやつとしてもっていってあげる。」
「ありがとうございます。風菜ちゃんの部屋は2階の奥ですね」
「そう。今日は何をするのかしら?」
「今日は風菜ちゃんに勉強を教えてもらおうと思っています。」
「そうなの。頑張ってね」
「ありがとうございます。」
そうして僕は風菜ちゃんの部屋に向かった。部屋に行くと風菜ちゃんが待っていて来るの早かったね、なるべく綺麗にそうじしてみたんだけど汚かったらごめんねと言われたが僕はこの部屋すごく綺麗にそうじされてあるし、部屋の香りもすごく良い匂いだねと褒めた。この時風菜ちゃんのことをまるで桜のような人だと思った。なぜなら風菜ちゃんは桜のように美しいし、この部屋の香りもサクラの香りだったから・・・
そして、僕たちは勉強をする前に少しトランプをしてから勉強をし始めた。僕に比べて風菜ちゃんは頭が良く1年生の頃は学年トップの成績だと学校中で有名だった。
「風菜ちゃんって何でそんなに優秀なの?」
「別に日頃から勉強をすごくしているわけではないんだけど学校の授業で習ったことは寝る前に復習してるんだよね。颯太君だって復習すればできるようになるよ!」
「そうなんだ。僕も今日から実践してみよう。ところで今日は数学教えてほしんだよね」
「いいよ。どの分野が分からない?」
「2次関数が難しいから分からない。」
「あー。2次関数ねー。意外と分かれば簡単なんだけど、まずはX軸とY軸をかいて・・・・・・」
「そうすればいいのか。ありがとう。すごく分かりやすい。」
「じゃあ、演習問題やってみようか。」
僕はどんどん演習問題を解いていき風菜ちゃんに見てもらった。その後、風菜ちゃんのお母さんがケーキとジュースを2個もってきてくれて一緒に食べた。その時僕たちは肩がぶつかるのではないかというぐらい距離が近く僕の心はドキドキだった。
「颯太君、全問正解だよ。すごい~。あと、このケーキすごくおいしい。ありがとう。なんだか私たち距離が近いね。こんなに距離が近いと私、恋人でもないのに颯太くんのことが好きな人たちに嫉妬されるな。」
「うん。ケーキおいしいね。えっ。僕のことが好きな人っているの?」
「うん。颯太君は前のクラスでも今のクラスでも人気だよ。だって社長の息子でもあるし、顔もイケメンだから。でも私は優しい颯太くんとして颯太君のことを尊敬しているよ」
「そうなんだ、知らなかった。でも僕は風菜ちゃんのことが好きだよ」
「それって、友達として?それとも、ガールフレンドとして?」
「後者の方だよ。僕は君をみて惚れてしまったよ。だから僕と付き合ってください。」
「ありがとう。でも私なんかが颯太君に釣り合うかな?」
「釣り合うとか、釣り合わないとか考えないで僕たちのペースで恋愛をしていけば良いと思う。」
「そうだよね。私こそ颯太君と付き合いたいです。よろしくお願いします。」
それから僕たちはkissをした。そしたら風菜ちゃんが顔を赤くした。
「kissって初めてした。だって私の初彼は颯太君だから」
「えっ。風菜ちゃんはかわいいから今まで彼氏がいたことがあったんだと思ってた。」
「そんなことはないよ。私の初めてで最後の彼氏は颯太君がいいな♡」
「僕もこれが最後の恋愛にしたい。」
時刻は夕方になり僕の門限の午後7時も近づいてきた。僕は風菜ちゃんと別れるのはさみしいと思いながら風菜ちゃんの家の前でハグをした。
「颯太君、また明日ね。」
「うん。また夜電話するから。あと君・ちゃんづけやめよう。恋人どうしになったんだから。」
「そうだね。私のことは風菜って呼んで。」
「じゃあ、僕のことは颯太って呼んで。学校で恥ずかしくて呼びにくかったら今まで通りでいいから。でも2人の時はお互い風菜・颯太って呼び合おう。」
そして僕は家に帰り夜ごはんを食べ、お風呂に入って、少し勉強をしてから風菜に電話をかけた。
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