【詩】その重み
髪を撫でるような風
僕の少し前を
歩く君
流れる甘い香りが
やはり
心地よい
別れを告げる
つもり
なのに
振り返る
無垢な笑顔に
別れの言葉は
行方を失った
その希望は
輝く風にのって
僕の闇を払うように
吹き抜ける
いつのまにか
忘れていた
感情は
爽やかな風に
吹かれる
少し苦笑いをすると
見透かすように
君が笑う
ねぇ
風が強く吹いた
僕はその先の言葉を
上手く聞き取れなかった
でも
何となく分かる
幸せにできない
僕はその希望を
光を
消してしまうかもしれない
だから――
ねぇ
結婚してよ
今度は
はっきりと届いた
僕たち――
風が吹く
別れの言葉は
風にのって消えた
三年前の約束を
思い出す
高校を卒業したら
春の気まぐれな風が
僕たちの間を抜けていく
あの想いは
まだ確かに
僕の胸にあって
けれど現実は
僕たちを
認めてはくれない
このまま二人
どこか遠くに
なんて
答えを先延ばして
未来の自分に
賭けてみる
そして
もう少し
大人になったら
今度こそ
最高の答えを返そう
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