不思議屋と心霊探偵団 ・活躍編・

天西 照実

プロローグ


 誰もが迷子になりそうな、暗く深い森がある。


 散策路の整備された山もあれば、放置され荒れ放題の雑木林も広がっている。

 田畑や昔ながらの農家が点在する村もあれば、真新しいビルの立ち並ぶ繁華街もある。

 『便利でも自然が豊かな街』

 ……新都市開発には、そんなスローガンがあったとか。



 ここは地方都市『四季深しきふか』。

 過疎化かそかをまぬがれるため、小さな村や町は合併された。

 山や森が開拓され、道路や施設も整備された。

 街の駅には新幹線もとまり、私鉄が走り路線バスも幾重に広がっている。

 しかし中心地から離れるほど、当然、田舎の町並みになっていく。

 昔ながらの風景や、人の消えたシャッター街。

 開発途中で頓挫とんざした無人地域なども残された、少々特異な地域だ。


 そして昔から、不思議な現象が多い地域としても有名らしい。

 謎の老婆が営む『不思議屋』という店が、村伝説(都市伝説)として知られている。



 これは、そんな地域に住む少年たちのお話。


 元気と馬鹿力が取り柄の体力系・流石さすが

 小柄で女子にも間違えられる可愛い癒し系・景都けいと

 体力と愛想は無いが聡明な頭脳系・咲哉さくやは、仲良し3人組。


 オバケを見たり、幽霊に取り憑かれたり、妖怪と戯れたり。

 不思議屋の老婆の協力を得て、原因不明で済まされそうな物事を不思議現象や心霊現象として紐解いていく。


 幽霊や妖怪にも優しい少年たちの不思議な日常、第2弾の始まりです。

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