見た目。
人は言った。
「この花、萎れてる〜。」
人は言った。
「この花、汚い〜。」
人は言った。
「この花、デカい〜。」
ああ、
本当にこの世界は残酷だ。
僕は、そんな風に言われる花を見た。
僕だって、そう、同じように思ってしまった。
こんな風にはなりたくない。
こんな風になってしまったら、悲しい。
こんな風に、こんな風に、
「人それぞれ。」
とは言うけれど、それでも人間の思考は変わってくれない。
僕だって、僕以外の知らない人だって、この花だって、
色んな言葉を浴びて、浴びて、浴びている。
その浴びた言葉の分、その人は、その花は、耐性が付く。
何を言っても、動じたりせずに、笑って笑って誤魔化す人は、花は、それほど、耐性がついた者なのだろう。
でも、僕は思うんだ。
そんな花や人々は、絶対、どこかで泣いて、泣いて、泣いている。
使う言葉を選ぶとか、そう言う問題ではないんだ。
それはきっと、
「人それぞれの思考」という根本的なところからなのだろう。
だから、だから、僕は今日も浴びる。
そして、僕も思ってしまう。
心響く、その日まで。 茶らん @tyauran
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