第6話

押し問答のすえに押し負けてリリアが名状しがたいナニカになった以外は平和なことになにも起こることなく村に到着する


「時間は・・・まだ大丈夫そうじゃな」


懐から取り出した貰い物の時計を見ながら呟く

どうやら念のためにと早く出たのが功を奏したのか言われていた時間よりもだいぶ余裕があった


「ノッジ坊のことじゃからもう待っておるじゃろうが・・・」


きょろきょろと周りを見ながら伝えられた集合場所へと向かう


出来るなら他の参加者が全員集まってしまう前に色々と確認しておきたいことがあるのだ


そして隣を歩き始めたリリアを周りが遠巻きに見るのを横目に歩いていると、見慣れた顔が村の出入り口付近で難しい顔をしながらそわそわと周りを見回しているのが目に入った


ここら辺ではよく見かける金髪に青い瞳をしているよく知った顔ノッジ坊の周りには知っている顔ばかり、どうやら言っていた”若い連中”とやらはまだのようだ


そんな風に観察しながら近づいていけばどうやらこちらに気が付いたようでむずかしい顔から一転笑顔を浮かべこちらに走り寄ってくる


「おぉ、爺さん来てくれたか!、それにリリア嬢ちゃんもっ・・・・」


だが元気に走り寄ってきたノッジ坊はそのまま停止する、まぁ無理もない


「・・・・・」すっと前に出て仁王立ちする、リリアもといトラウス・アラーニャ


「・・・・」固まるノッジ坊


「・・・・あー、取りあえず」


「おはようノッジ坊」


それを見て儂は苦笑を浮かべながらそういうほかなかった




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