ちょっとこれは事件です?

うさぎさん

第1話 運と勘ってやっぱ必要だよね・・?

「おっ、ここか」

梅雨らしいじめじめした空気に包まれた敷地内を歩く

 僕は田中 仁、運動も勉強も平均よりも少し上、たまに目立つくらいのそこらへんに落ちてても違和感がないくらいの高校生1年生・・でもってこの話の主人公だ。


僕が今いるところは、これからほぼ毎日行くことになるだろう学校、

私立・加々代高校。S県屈指の自称進学校だ。


そんなことことあってこの学校は偏差値70ある。日本のお偉いさんや大企業の重要役職の人たちの約10%がこの高校の出身だ。 


普通僕みたいな人が行くところではないことをお判りいただけたか・・

ここらの高校には県が設立した特別編入制度が存在する、


①日本以外の国に4年以上滞在していた。


②日本語を含めて2つ以上の言語を習得している。


この二つどちらも当てはまる人は受験科目が数学と英語だけになり、

いつでも編入可能となるのだ。


お察しの通り、僕は親の都合で小学5年生の時にアメリカに行った。 その四年後・・


ちょうど10日前に帰ってきたのだ。ここは親の勧めで受けた。

一応英語は余裕だし、数学は得意だったから、特に問題はなかった。


で、そのちょうど登校日が今日なんだが・・・


「死ぬ・・めっちゃ暑い・・てか、まだ5月なのになんでこんなに暑いんだよ」

そう愚痴をこぼしつつも小学生の虫取り感覚で最初に行くべき学校の職員室を探す。


           五分後 ^^><



「ァれ?」

目の前にあるのはさっきと同じ風景・・・

「迷ったか・・」


誰かに道をきこうか・・・と思ったらちょうどいいところに暇そうなJK発見!

空見てぼーっとしてる


日本の人と話すのひさしぶりだなと思いつつ話しかける


「すいません、職員室ってどこですか?」 


「あぁ、それなら目の前の建物の3階、一番はじ。」

 

良かったやっと着く、ここ最寄りから30分なのが不便でしかない、バスないし

さっさと扇風機くらいついた部屋に入りたい ささ行こ行こ 

「あ、ありがとうぅンん?」

なんか 金くれよー ぐらいなノリで手出してきてるんだが・・・


「1万・・・」

「へ?」


「1万、10秒話してあげたから1万よこせっつってんの。」


いやいやおかしいだろなんで一言、二言いっただけ1万なんだよ

そもそもそんな大金持ってもないし持っててもあげんよ


とりま変な人そうだし知らないふりしていこうか


くるりと向きを変えて歩き始める。


「おいお前、聞いてんのぉ? 1万つってんのターコ、はよ出せやぁぁあ」


ちょちょ急に人格変わりすぎて怖いんだが、何なら内心 I’m home 

したいって今思ったし




やっぱり運とか勘とか必要だよと感じた瞬間だった。


今にも殴りかかってきそうなJKとは反対を向き直す、そしてしゃがんで膝をつく、

右足と左足の間は2足分、 


「おまえ、何やってんの?てか早くしろ。」

 


そう今この主人公はクラウチングスタートを決め込んでいる。 


「よーいドン・・」

ダッシュうなれ僕の瞬足・・


「タッタタッタタッタ・・・」


「おい、逃げてんじゃねーよ、ちょまてよ・・・ぉ」 



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この少年には特性があった・・

それは彼の脳みそのキャパが見た目の割には小さい、 なので一度に大量の情報が入ってくると急に本能に身を任せるのだ。そうさっきのクラウチングスタートのように・・ 


そして彼はこの後知ることになる、両親が勧めたのは私立・加々代高校では無く

国立・加代であって、間違えたこと、そして、特別編入制度にはもう一つの条件があったことを・・・


③最後まで通うことができ、年間の欠席日数が10日以内に収めらせるもの。

      



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読んでいただきありがとうございました。

温かい目でご覧ください。




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ちょっとこれは事件です? うさぎさん @KABOSUNADBE

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