夜の海にいる

海岸の目の前には

壁のように大きな建物があり

窓から明かりが漏れている

わたしは学生にもどり

知らない学生たちと一緒に

夜の海に浮いている


担任らしき人の声かけで

皆んなが浜辺にもどりはじめる

中にはもう一回入りにいく人もいる

そのへんは自由らしい


目の前の建物はホテルか何か

わたしは歩きながら後悔しはじめる

もう一回海に入っておけばよかったと

今更引き返すのもなあと思いながら

人気のない方へすすみ

廊下で知らない女の先生と会い

二人で小さな入江にいった


深いから気をつけてと声をかけられ

下を見ると海底に岩場が見えた

ほんとに深いらしかった

飛び込むと背中にしょったリュックが浮いて

事なきを得た


夜の海に浮かびながら

壁のような建物を眺め

女教師となにやら話をしている

なんの話をしたのか思い出せないけど

海はとても気持ちよかった


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