阪急電車


 帰り途

 車両同士がすれ違う

 

 二枚の硝子窓と

 空間を隔てて

 乗客の顔を眺めてる

 十人十色 全貌 憂い

 疲弊した

 音のない映像


 車両が過ぎ去り

 夜の街並みが現れる

 果ての果てまで

 広がる夜

 

 みんな何処に帰るの

 この夜に

 還ってゆくと言うの


 この狭い星のなかで

 ほんとに帰る場所が

 あるっていうの


 

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