転生’’蛾’’嬢様と魔王特注戦車

イズラ

〈プロローグ〉砂漠の商人

——ある世界があった。

——俗にいう『異世界』。

——そこの、とある砂漠地方にいた、話したがりな商人。

——物語の前に、彼の話を、少しだけ聞いていきましょう。




 

 この世界には、『魔物』っちゅう異種族が存在しててな、

その党首が『魔王』っちゅー訳や。

 で、その魔王さん言う奴の魔物の国は、『人間の国王が治めてるある国』と戦争してる。

 理由は~、まぁいろいろあった。



 んで、最近 その魔王さんが『新しい兵器』を取り入れたらしいで。

 その兵器っちゅーのは、『意思を持った戦車』や。

 すごいやろ?


 『魔王さん特注』の5台の戦車は 人間の国に対抗するために作られたんやが、

『いろんな意味で自由』だから、命令聞かずにそこら辺ウロウロしてたらしいで。


 で、何が言いたいかっちゅーと、そいつら強すぎて

”最近” 、『異世界の一部のエリア』を統治しちまった訳。


 物騒な戦車たちは もはや第3勢力として暴れ回っとるんや。

 さすがに魔王軍も制止しようと魔物送ったらしいけど、返り討ちにあったらしいで。ちょっと強かったな~。



 一方 人間の国はそんなこと関係なく魔王軍を攻撃してるらしいで。

 魔王軍もご気の毒やな。


 で、早速 人間の国から派遣されたパーティ一組。

 リーダーは勇者さん、という名の怠惰な女剣士らしい。

 噂だと、見た目や言動は頼りないが 実力は確からしいで。



 てことで今から商人のワイが、奴らにアイテム売りに行ったったるわ。

 邪魔して悪かったな。んじゃめな~。




 < そこの旅人さん、アイテムはいかがですかー?



 < え?『黙れ野郎』ですって?そんな~............................



 < そこを何とか~、ほら見てください!このポーション!綺麗でしょ~?

綺麗、でしょ~?で、このポーション!綺麗なんや~、ほな買うな~。な~?



 < な、な、買ってけよ。あ?『しつこいぞ野郎』だって~?いや~、めちゃくそ

ひでーな~。潰すぞ~?



 < あ?.....あ~、よく分かったな~。そ、俺がここら一帯を統治する..............





 —―人間の国、魔王軍、そして殺戮戦車の戦争を描いた異世界小説。

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