第314話 お前もか



「シーマ、今日は私の番だからよろしくね!!」


「そして明日はボクの番!!」


「えっ、そうなの?!」



クラリスとアツい夜を過ごした翌朝、朝食を用意してたらキッチンにやってきたセレナとシェリルに会うなり、そう宣言された。どこか獲物を捉えたような目をしてるのが気になるけど、あの後クラリスは何か2人と話したのかな…。



「出来るわよねっ♥」


「寝かさないからねっ♥」


「…」



2人はそう言い残して去っていった。


まぁ嫌いじゃないけど…。




「シーマさん、おはよう…」


ビクッ


「おいおい…ちょっと今は…」



今度クラリスがやってきたのだが、会うなり『俺自身』を触ってきたのだ。

何とも大胆な性女だ。

そういうの嫌いじゃないよ、むしろウェルカムなんだけど…。



「えぇー、もうこんなに元気ですけど」


「クラリスが元気にしちゃったんじゃん」


「ふふっ、悪ふざけが過ぎましたね。これくらいにしておきます」


「えっ…」


「だって今日はセレナの日ですから!!」


「…」


「ただし、私の日は覚悟しておいて下さいね笑」



それだけ言ってクラリスは『俺自身』を元気にさせるだけさせておいて去っていってしまった。

早くも放置プレイを覚えたの?笑


って、待てよ?

嫁ズは3日間の交代制なのか?

俺は毎日か…。


まぁ嫌いじゃないからいいのか?


冷静に考えるとヤバいよな…。





「あっ...シーマくん...おはよう…」



次に現れたのはクリスさんなんだけど、ちょっと様子がおかしい。



「どうしたんですかクリスさん? ずいぶんとお疲れのようですが...」


「まぁね。昨日の夜にいろいろとあったからね...」



あっ。

そゆことね。

仲間だ。



「クリスさんも大変ですね笑」


「シーマくんがそれ言う?笑」


「ハハハ...」


「僕はシーマくんを尊敬するよ。2人を相手にするのが大変なのは分かってたけど、これ程とはね...」


「お2人とも体力がありそうですしね...」


「それそれ。魔物の相手してたほうがまだ楽なんじゃないかって思った笑」


「クリスさん、それ言ったら怒られますよ?」


「言うわけないじゃん...。ノエルに消し炭にされちゃうよ...」


「まぁ、幸せそうでなによりですよ」


「そうなんだけどさ...。これがずっと続くと思うと...ね」


「じゃあ、今日はクリスさんのために元気になれる料理を作るようにしますよ」


「ありがとう。助かるよ」




俺はその時気が付かなかった。


女性陣も同じものを食べるということを。

そして、それがどんな結果を招くことになるのかを。





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