第95話 セレナの夜



翌朝。

朝の食堂に集まった顔を見ると表情が対象的だ。

ゲッソリしたロナルドさん、ツヤッツヤのステラさん、いつも通りのレオンさん、明らかに寝不足の侍女さん達...。

こうも違うと面白いもんだ。レオンさんは遮音の魔道具を持ってたんだろうな。


食事中、ロナルドさんに「余計なもん作りやがって」とか「レシピを捨てろ」とかいろいろと文句や嫌味を言われたが、俺は悪いことをしていないので堂々と聞き流していた笑



その日は一旦風魔亭に戻って部屋の追加お願いした。もちろんシンシアさんはその辺りしっかりしてるので、プリンをあげる条件付きだ。

その後、3人で市場で食材を買い込み、また街の外れで料理してたら、あっという間に1日が終わってしまった。



夜になって風魔亭に戻ると、セレナとシェリルが何やら話した後で別々の部屋に入っていった。

俺は当然のようにセレナの部屋に入ると、ベッドに腰掛けているセレナの横に座った。



「セレナ、緊張してる?」


「もちろんだよ。だって初めてだもん。シーマだって初めてでしょ?」


「いや、厳密に言うと初めてじゃない」


「えっ?! そんな...」


「俺ももう忘れつつあるけど、前世の記憶が残ってるって言っただろ? その前世でね...。もちろんシーマとしては初めてだよ」


「なんだ、そういうことか...。ビックリさせないでよ、もうっ!」



そう言ってセレナは俺に抱き着いてきた。相変わらず可愛い。



「だって約束したろ? セレナは1番にするって。シーマの初めてはセレナしかいないよ」



チュッ



俺はそう言ってからセレナを顎クイして優しくキスをした。




...。

...。

...。

その後の事について詳しくは言えないが、遮音の魔道具と精力剤が活躍したとだけ言っておこう。



翌朝。

目覚めるとセレナにキスをした。

あー、これが朝チュンだ笑



「セレナ、痛いところはないか?」


「ううん。いっぱいいっぱいシーマに愛してもらっちゃったから幸せ過ぎて苦しいよ❤」



チュッ



「そっか。これからもっと幸せになろうな」



チュッ



セレナからのキスを俺からキスで返す。



「でも、今度はシェリルと一緒がいいな」


「えっ? そうなの?」


「うん。2人きりもいいけど、やっぱり私たちは3人だからね」



そこはシェリル次第だよな。

いきなり3Pか。

一気にハードルが高くなりそうだ。



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