まだ多くのことはわかりませんが、エピソードが深まっていった時にこの物語の世界観がさらに深まると想像すると、とても心地が良いです。登場人物の感情が、コーヒーや飴の味で表現されているのも面白かったです。
暗闇に潜み人を喰らう怪物、それを屠る黙士。そして黙士の後処理をする防護服の人間たち、さらには……。複数の視点から語られる短編を読むうちに、この暗闇の世界が見えてくる面白い構成。専門の用語がありながらも、世界観の没入を妨げることがなく、すっと頭に入ってくる。暗闇の世界とそこにある存在たちの姿が描かれた、骨太でカッコいい物語。まだ短編タイトルになっていない、他のキャラクターたちも魅力的。一話ずつ綺麗にまとまっているものの、続きが気になる!