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 叔父さんとお父さん、みかんのおばさん、そしてみかんとぼくは、家から研究所まで来たときのように全員で黄色いビートルに乗って、基地まで移動することになった。

 ビートルの前と後ろを、タイヤのたくさんある黒くて平べったい大型の戦闘車両に護衛された格好で。

 普段のぼくなら、まず間違いなくそれらの車両に夢中になっていただろうけど、今はレヴィの身体の持ち主が気になってそれどころじゃない。

 なぜだか時間が経つほどに、どんどん気になってくるぼくだった。

 レヴィはやっぱり、ぼくの兄妹だったりするんじゃないだろうか?

 それは完全に口から先に出てしまった考えだったけれど、妙な確信がぼくを包んでいた。

 いよいよ叔父さんが話し始めたのは、車を出してから、五分くらいあとのことだった。

 ちなみに金魚鉢の中の元ホオジロザメの和金は、ルキンいわく、殺すヨ、ということだったけれど、みかんが頑なに反対したために、一緒に連れてゆくことにした。

 さっきレヴィたちがやって来たのは、確かに和金のQUAのせいかもしれないけれど、次にやって来るときは、この子はもう関係がないのだ、とまるで未来を見てきたかのように言い張って。

 その根拠をみかんに問うと、うまく言えないけれど、フットからそういう何かを感じるのだということだった。

 普通ならそんなことは信じられないけれど、ルキンもときどき未来を言い当てるようなことがあるのをぼくは知っていたから、それをみんなに打ち明けて、みかんを信じようと提案したら、みんなもちゃんと納得してくれた。

 そもそもの話、みんなで基地に行く時点で、レヴィにぼくらの居場所がバレバレな可能性は、ものすごく高いのだ。

 残された火星の基地に、スパイがいないなんて保証は、誰にもできないのだ。

 とは言え念のために、和金を金魚鉢ではなく、叔父さんが持っていた、あらゆる電磁波を遮断できるという筆箱サイズの特殊なミニケースに入れて、基地まで運ぶことになった。

 でもそんなことしなくても、みんな反対なんてしなかったと思う。

 だってみかんがいなければ、みんなもうとっくに死んでしまっていたに、違いないのだから。

 とまあそれはともかく。

「ミズトくん、レヴィの身体の、持ち主の件だ」

 と、ビートルのフラフープ並みに大きくて細いハンドルを握っている叔父さんが、ついに話し始めた。

「うん」

「結論から先に言おう。おれにも、どう説明すればいいのかが、わからないからね……」

「……うん」

 叔父さんはスッと息を吸い込むと、言った。

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