151-陸橋編

幼「陸橋~~~! って何???」

僕「下道走ってる時上の方を通ってる道見えるでしょ?」

幼「うん」

僕「あれ」

幼「私普段車乗らないよ???」

僕「じゃあなんで頷いたの」


~ ~ ~


幼「陸があるなら空もあるよね~~~~!」

僕「陸海空みたいなノリで言わないでよ」

幼「もしかしてないの!? 日本と東アジアを海上で繋ぐ橋!?」

僕「あったら今頃攻め込まれてそう」

幼「真ん中くらいまできたら両サイドから落としちゃえばいいの!」

僕「向こう側は誰がやるのさ」

幼「偉い人に一番強い殺意を持ってるのって基本的に同国民だよ?」

僕「獅子身中にこせ一番の敵がいるんだなあ」


~ ~ ~


幼「ぼーっと見てると陸橋ってRPGとかに出てくる『序盤から存在は認知してるけど終盤になるまで到達できない場所』みたいでワクワクするよね」

僕「普段車乗らないのに高頻度で見たことある発言してるじゃん」

幼「あと一方的に見下されてる感あって嫌い!」

僕「被害妄想もここまで行くと才能だなあ」

幼「いつかあの上に私だけが通れる橋をかけてやるんだから!」

僕「こうしていつしか積み上がった陸橋は空橋になっていくのかもしれない」


~ ~ ~


幼「陸橋! 棚橋! 八つ橋!」

僕「苦し紛れの橋メドレーが始まった」

幼「橋上! 橋本! 橋爪!」

僕「頑張るじゃん」

幼「ハシカ! ハシカン! ハシアンカンフージェネレーション!」

僕「ぼざろが流行ってるからどうにかアジカンに触れたいのはわかるけど持ってき方が強引すぎるでしょ」


~ ~ ~


幼「陸橋大学!」

僕「絶対いつかやると思った」

幼「橋を作るの!」

僕「壮大なプロジェクトじゃん」

幼「一年後期までに建てた橋が四年の三月いっぱいまで保たないと卒業できないの」

僕「ブラック企業も裸足で逃げ出す極悪案件じゃん」


~ ~ ~


幼「陸橋高田市!」

僕「陸で始まればもう何でもいいと思ってるでしょ」

幼「陸前高田市と言えば!」

僕「豆知識かな?」

幼「何?」

僕「どこにあるとかじゃなくて概念の説明からしなきゃならないのか」


~ ~ ~


幼「絶対内定取れますように!」

僕「スーツ姿でどうしたの?」

幼「お百度参りしてたの!」

僕「どういうこと?」

幼「だってここ陸橋でしょ???」

僕「これが本当の陸ルートってこと?」


~ ~ ~


幼「陸弱!!!」

僕「絶対交通量ゼロだよそこ」

幼「衝撃には強いのかもしれないよ!」

僕「じゃあ何に弱いんだろ」

幼「誹謗中傷とか」

僕「自我がある橋とかそれこそ渡りたくない」


~ ~ ~


幼「陸橋を叩いて渡る!!」

僕「慎重だね」

幼「本当に慎重な人は壊すまで叩くんだよ?」

僕「渡れないじゃん」

幼「そうすれば危険がないもん!」

僕「最後だからもうちょいいい感じのネタが欲しかったかな」

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