55-年越し編

「初詣待機列~!」

「僕こんな時間に神社に並ぶの初めてだよ、幼馴染ちゃん」

「寒い! 帰ろう!」

「言い出しっぺがそれはまかり通らない」

「じゃあ温めて~!」

「それが狙い?」

「えへ~♪」


~ ~ ~


「露天が沢山出てるね」

「たこ焼き食べる~!」

「待った」

「うぇ!?」

「あっちで買おう」

「なんで?」

「100円安いから」

「いるいる~! お祭りなのに財務管理に厳しい人~!」


~ ~ ~


「ねえ~願い事なんにする~? 来年もお前とずっと一緒にいられますように、って。も~やだ~」

「あまりにも暇すぎて幼馴染ちゃんの『初詣待機中に前に並ばれたらむかつくカップルのものまね』が始まってしまった」

「来年こそスロットで万枚出させてください! 次借金したら別れるから」

「あー、いそういそう」

「この後何する~? 初詣の後だし、決まってるだろ?」

「姫始め」

「落ちだけ盗らないで~!」


~ ~ ~


「このど深夜に不特定多数の人間が同じ目的で一堂に会するなんて不思議な感覚だね」

「みんな暇人~!」

「それ僕たちにも返ってくるよ」

「私たちは違うよ~!」

「どこが?」

「一日中おうちでいちゃいちゃしたいところを諦めて仕方なく足を運んであげてるから」

「それを暇人って言うんだけどね」


~ ~ ~


「あ」

「カウントダウン開始~!」

「3」

「2!」

「1」

「ジャ~ンプ♪」

「年越しの瞬間地球にいたくない現象、あると思う」


~ ~ ~


「僕くんと一心同体になれますように~!」

「さり気なく怖い願いを告げている」

「いじってもツンデレちゃんが怒らなくなりますように!」

「そもそも弄るのをやめたらいいんじゃないかな」

「アサシンちゃんのお胸が大きくなりますように!」

「幼馴染ちゃんの無礼な態度が直りますように」


~ ~ ~


「おみくじ~!」

「吉」

「小吉!」

「どっちが偉い?」

「僕くん!」

「みんなの地域ではどういう順番になってる?」


~ ~ ~


「待ち人来たる」

「わ~い!」

「恋愛運、上昇」

「お~!」

「縁談、ツンデレちゃん」

「厄除けするよ~~!!」

「もっと気にするところがあると思うんだ」


~ ~ ~


「空が白み始めてきたね」

「幻想的~!」

「来年は初日の出でも見に行こうか」

「皆も誘おう~~~!」

「だめだめ」

「え~~~なんで~~~?」

「僕が二人がいいから」

「……はい♡」


~ ~ ~


「おっはよ~~~ツンデレちゃん~~~~!」

「新年早々絡まないでよ~!!」

「機嫌いいでござるな」

「何があったんだろうね」

「僕く~~~ん!」

「はいはい」

「……好きだよ♪」

「大体察したでござる」

「今年もアサシンちゃんは落ち担当決まりだね」

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