㊸部室に二人きり編~幼馴染ちゃん版~

「ここまであんまり私の多属性っぷりが発揮されてない!」

「本題に深く切り込んでしまったね」

「最近僕くんと色ボケてばかり」

「自覚はあったんだね」

「由々しき事態」

「そう?」

「タイトル詐欺で炎上しちゃう」

「色んな種類で色ボケてるからちゃんと多属性じゃない?」

「えへへ♡」


~ ~ ~


「冬のさ、乾燥した空気ってさ、いいよね!」

「しーんと静まり返ってる雰囲気あるよね」

「寒いからみんなじっとしてるしー」

「夏と比べて余計な情報が少ない」

「冬サイコー!」

「そういうなら朝はもっと早く起きれば今日遅刻せずに済んだんじゃないかな?」


~ ~ ~


「ぬくぬく♪」

「部室に平然とこたつを持ち込んでいる」

「こたつで寝ると怒られるの、なぁぜなぁぜ?」

「姿勢が悪くなる、体調崩す、電気代の無駄遣い、変な時間に寝る癖がつく」

「怒涛のマジレス攻勢に泣きそうだよー!」


~ ~ ~


「こたつはいいよー、人類が生み出した文化だよー」

「……」

「うよ?」

「こたつもいいけど、僕もいいよ」

「にへへ、僕くん布団だ~♡」


~ ~ ~


「にらめっこしましょ笑うと負けよあっぷっぷ~!」

「……」

「……」

「……」

「好きな人に見つめられる幸せ~♪」

「こういうとこは素直に可愛いんだよなあ」


~ ~ ~


「幼馴染ちゃん、おっぱい大きいよね」

「日頃から僕くんに育てられてるもんね!」

「僕がなにかしてるんだろうか」

「たっぷり栄養そそいでもらってるよ~!」

「どんな?」

「愛情♡」

「最近だとこういうバカップルの戯言が心地よいと感じてきてる自分が嫌だ」


~ ~ ~


「僕くん?」

「zzz」

「起きないと、チュ~しちゃうぞ~?」

「zzz」

「ちゅ」

「zzz」

「あ、あれ? まだ起きない」

「寝続ければ無限にキスされるのかと思って」

「いつから起きてたの!?」

「幼馴染ちゃんが顔赤くしながら奪唇宣言したあたりから」

「ぎゃああああああああ!」


~ ~ ~


「いい匂いする」

「一説によると遺伝子的に相性がいい相手の香りは好ましく感じるみたいだね」

「つまり?」

「幼馴染ちゃん的に僕は好相性」

「やったー!」

「僕はそうとは限らないけどね」

「一方通行な純情~~!」


~ ~ ~


「……んゆ? 真っ暗」

「ごめんね、寝てたから起こせなかったよ」

「夜を見てるとさ、このまま消えてなくなっちゃうんじゃないかなーって、怖くなるの」

「大丈夫だよ」

「僕くん?」

「ずっと離さないから」

「……僕くん、私ね」

「うん、このまま泊まっちゃおう」


~ ~ ~


「……あ」

「おはよう。身体の調子はどう?」

「う、うん、悪くない、よ?」

「そう、良かった」

「僕くん……」

「ん~?」

「……エッチ」

「そういう風に仕向けた幼馴染ちゃんが悪いよ」


~ ~ ~


「……ていうことがあって」

「だから今朝は妙に登校速かったのね」

「……」

「幼馴染ちゃんが謎にしおらしいでござるな」

「あのね、二人とも……好きな人がそばにいるって、いいね!」

「どうしよう」

「煽りでもなんでもなく」

「幸せに満ち溢れた幼馴染ちゃんの笑顔が眩しすぎて」

「こっちまで頬が緩むでござるな」


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