1枚のカードで物語は加速する。
ー 王都実験自治区 海洋都市アトランティア ー
あたしがここに来て何年の時が経ったのだ。
周りが海に囲まれているため海風により金属が腐敗するこの地に。
今では船の発着場とレジャー施設以外はコンクリートの壁で覆われている。
こんなんだから王都とアトランティアの中継地点、
んと名前は・・・・・アルケミストに負けるのだ。
そしてアトランティアの学園が廃校となりアルケミストへ編入となったのだ。
正直環境の変化は辛いし、
なによりこの町には ” あの子 ” 達がいる。
どこか昔の友人を思わせる彼女たち。
たしか人体錬成がどうとかで生み出された顔も性格もそっくりな子供。
年も10歳かそこらな見た目なのにその辺の大人より賢い、
違う、覚悟が尋常ではないのだ。
彼女たちに別れを告げ私は電車でアルケミストへ向かう。
なぜ都市名がこんなにも悲しいのだ。
アトランティアはティア、涙だ。
そしてアルケミストのミストは霧。
多分命名者はとんでもなく暗い性格なんだろう。
☆☆☆
おかしい。アルケミストの学園案内のはずが
ポルタメント女学園の保健室が面接会場となっていた。
事情説明のお茶うけにウエハース。
しかもご丁寧に銀色の梱包までされている。
袋を開けると紙?カードのようなものが入っていた。
そしてそれに描かれた少女はどこか・・・・。
「あの、この人はどちら様なのだ?」
私の質問にモフモフした動物の耳?カチューシャを付けた少女が答えた。
「パパ、いえこの人はこの学園のスポンサーですね。
そしてこれは眼鏡パーティをしていたカード、
つい最近コンタクトに変えたみたいですよ?にゃひひひひ」
特徴的な笑い声だが彼女は学園長、いやあたしとそんな年変わらないのだ。
それだけではない。
アトランティアで出会った少女達と雰囲気が似ている。
全員あたしと ” 同じ顔 ” なのだ。
錬金術 (カードゲーム)始めました 完
☆☆☆
嘘次回予告
スス 「海上都市アトランティアにおいての障害。
排他的経済水域の観点から王都最果ての岩・・・・いえ島!
百合ノ鳥島を攻略します!!!!」
アオイ 「護岸工事で城建ってるけどあれ島なんやな」引き気味
スス 「ええ。侵略戦争において領土略奪が華なんです。
だからアレは島なんです!!!」
アオイ 「なら
スス 「いつまでカードの戦術引きずってるんですか!!!」
最終章前編 百合の鳥島攻略戦。
人体錬成の代償はその心。
友も家族も切り捨てて錬金術師は許しを請う。
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