カード付きウエハース始動

カード付きウエハース始動



商品名 運命昇華 ディステニーアセンション



・赤の世界 クリムゾン・クリエイターズ


 副腕サブアームを搭載したロボットの帝国。


 単体での制圧力は仮の姿。

 

 特定の2種類のカードを合体装備して戦う。




・緑の世界 家事支援部隊 M・E・I・D・O


 ユリハルコンという宝石のエネルギーを活用するヒーローと悪人の世界。


 永久機関ともいえる女の子同士の百合により

カードコストの軽減で大量展開できるのが売り。



 

・紫の世界 絶対王政ニンジャシスターズ


 全ての勢力に武装を流している世界


 シスター服を纏っているが基本、神に祈りをささげることはない。


 相手のカードリソースを利用し使役したり、

自軍のカードを復活させる戦術も得意




・青の世界 裁判都市 カンスぺコート


 巨大な裁判所が中央にある世界


 主に裁判員や弁護士の派遣が財源。


 相手の行動を封じ、アカシック全書で物理的に殴ってくるぞ。




・金の世界 AIマニュフェスト


 暴走した科学力により未来の断片を見れるようになった世界。


 得た情報をさらに精査し勝利を確実なものとする。


 手札や山札の上のカード公開、デッキ操作等

情報アドバンテージを駆使するのが特徴




・無色の世界 アルケミスト・コスモス


 開発者権限により爆誕したアオイを主人公とした錬金術世界。


 単体で強い汎用カードばかりだがシナジーが少ないのが特徴。


 後述のアセンションシステムとの相性が悪いためデッキ構築力が試される




・アセンションシステム


 カードをX枚めくり指定した色のカード枚数により成否が決定する。


 デッキの色を統一すれば確定で効果を使えるが、

取れる行動範囲が狭まる。



 文字通り運命を変えるのは君のデッキ構築スキルだ!!!


 さあ征かん!世界の覇者となるために!!!



スス 「ぶっちゃけ全カードにガチ〇ボ 注1 の効果を付けただけですがね。

    きひひひひひ」



ニャラケル・先生 (創作者としてのプライドとかないんか?)


 

☆☆☆

 

 ー 錬金術同好会 活動初日 ー



 錬金術同好会の活動場所は保健室。


 メンバーはアオイ部長、スス副部長、ニャラケル、顧問に保健室の先生だ。


 アオイのバイトを差し止め正社員として迎え入れたススは活動方針を話す。



 「スス伯爵の知名度を活用し商売を開始します。

その足掛かりとして”カード付きウエハース”を販売予定です!」


 「カード付きウエハース?でもウチら無名やで?」


 「心配ありません。私の子会社に玩具メーカーと菓子メーカーがあります。

どちらも大手企業ですので売れないということはありません」


 「な、なんかズルやない?」



 「ある物は使うのが錬金術です。


 それに私達は学生という地位、

インフルエンサーが便乗して宣伝してくれる立場にあるんです」



 ススの言葉をニャラケルが補足する。



 「現役学生が起業!というだけで世の大人という物は興味を持ちます。


 大人は成功して当たり前ですからその分新規の行動は不利なんです。


 役員の意見に賛同するのは社員であって、購入する客ではありません。


 にゃひひひひひ」



 「確かにお客様が買ってこそやね」


 

 ニャラケルもアオイも、ススの意見に同意した。


 そしてススに話の主導権が戻される。




 「ええ、ですがそのままでは一過いっか性のブーム。


 私としては1年半以内にブームを作り、5年で閉じるコンテンツの予定です」



 「5年って、もし利益出てたらどうするんや?」



 「その時は延長しますが・・・・。


 1年半のメインターゲットは高校生。



 高校生はバイトをしてある程度資金を自由に使える時期があるんです。


 それは入学してから受験勉強を意識しだす2年の夏休みまで。


 それからはもう遊んでる場合ではありませんので必然的に

ターゲットから外れていきます。


 これが1年半。



 次に5年の理由ですが小学校1年から中学に進学するタイミングです。


 少なくとも99パーセントは保護者からのおこづかい、

もしくは買ってもらう状況。


 中学に進学するタイミングで大人の階段を上がるために

おもちゃを断つ瞬間があるんです。


 いわゆる周りがやってないとか、妙に大人ぶるために。




 あっ、大人は知りません。じゃぶじゃぶ貢いでください♨」



 「考えあっての事なんやな」


 

 「その通りです。ソシャゲとの連動も考えていますがご存じの通り

それらは星の数ほど種類があります。


 スタートダッシュに失敗した時点で勝機はありません。



 ですがソシャゲの広告は王都の駅やら漫画の裏表紙、

動画サイトなど数多くあります。


 この状況で勝つのはいくら大企業を抱えている現状でも勝利は遠い。



ところでアオイ?ウエハースの利点ってなんだと思いますか?」




 「お菓子売り場で売ってることと食べられる事?」



 突然質問をぶつけられたアオイだが100点の意見をだす。



 「正解です!!!


 エナジードリンクの配布をよく駅でやっているでしょう?


 あれは大規模な宣伝であると同時に”試飲会”なんです。


 だって”飲み物”ですから。


 味が気に入れば商品を買ってくれるでしょうしね。


 そうでなくともカフェインが入っていますから元気になったと錯覚しますし。


 正直下手な広告打つより飲食で釣ったほうが効果はあります。



 それを私達でやればいいだけの事」



 

 「なあスス、それってパクリなんじゃ?」ドン引き



 「残念ながら試飲会は特許に申請されていませんので。


 彼らに倣い私たちの試供品にもカフェインを配合します。


 眠さを吹き飛ばすカフェイン入りお菓子として配布するもよし、

筋トレの民用にプロテインを入れてもよし、

食物繊維を入れて女性をターゲットにしてもよし。


 あとはかわいい絵のカードでも入れとけば馬鹿な男どもが勝手に

SNSに上げて宣伝してくれます♨」


 

 「せ、せめてお客様って言おうや」ドン引き



 「後はお金を払ってインフルエンサー、特に若者ターゲットの為

成長産業であるVチューバーに依頼をします。


 1カートンに数枚サイン箔押しのコラボカードを入れておけば

お金を持ったお客様が貢いでくれますから。きひひひひひ」注1



 「確かに推しのサインカードなら欲しい人多そうやね」


 

 「実際のプレイに希少な高レアリティカードは必要ありません。

 

 観賞用ならともかくキラカードって曲がるんですよ♨」



 「それ商売人が言ったらダメなやつちゃうん?」



 「ノーマル仕様とキラ仕様では後者の方がメル〇リで高く売れますから♨」



 「もう好きにすればいいんちゃう」ドン引き




 何故かアオイがあきれ顔になっていました。


 まだ商品構想の段階ですのに。




 注1 実在の商品とは一切関係がございません♨

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