第49話 救出作戦①
ここはまったく生物のいない極寒地帯。少しでも動くようなものがあったらすぐに気が付くはずなのに、それらしき動きが全く見えない。
「エクレーシア、今までこういうことってあったの?」
「いえ、いつもなら誰かが迎えに来てくれますし、そうではなくてもここまで近づいて天使が一人も見えないっていうのはありえませんね」
「…それじゃあ、ここが襲撃を受けた可能性があるってこと?」
「その可能性もありますし、何か非常事態が起きてそちらに人員を割いている可能性もあります」
「…ルーナ、ちょっと見てきてくれないか?」
「わかった」
ルーナはそういうと雪原に擬態するように白いコートを着て偵察に向かった。
「ほかのみんなはいったんここで待機。ここから長くなる可能性もあるから食事とかもとっておいて」
ということでここで小休憩にする。このまま倉庫まで行ってもいいんだけどもし、倉庫が敵に占拠されていたりしたら無駄に犠牲が出る可能性もあるしここはルーナの情報を待とう。
別に急いで倉庫までたどり着かないといけないわけじゃないからね。
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あれから1時間ぐらいたった。
いまだにルーナは帰ってこない。偵察の任務だからここまで時間がかかると思わなかったけど、何かあったのかな?もし敵と遭遇して戦闘になってたらだいぶヤバいけどルーナに限ってそんなことになるはずがないと思うんだけど…
「ルーナ様が帰ってきたぞ!」
見張りからその声が聞こえたのはその時だった。
ただそこから見る限りルーナのコートには血のようなものがついているように見える。返り血なのか自分の血なのかはわからないけどすくなくとも戦闘があったみたい。
「ルーナ大丈夫か!?」
「セラフ様、大丈夫。これについてるのほとんど返り血で私の血じゃないから」
「そうか。それならよかった。一応医療班に見てもらいな。それでどうしたの?」
「えーーと、倉庫の近くまで行ったんだけどそこで天使に襲撃された。たぶん倉庫の守備隊だと思う」
「倉庫の守備隊から襲撃?どういうこと?」
「わかんないけど、多分そう。それで倉庫の近くにカミル様とフトゥーム様が倒れてた」
「マジで?2人は生きてる感じ?」
「多分生きてる。でも結構ヤバい感じだと思う」
「…それはまずいな。今すぐに救出に向かおう。エクレーシアはどうする?」
「私はここに残ってます。ルーナ様も一度医療班に見てもらうためにここに残ったほうがいいでしょう」
「私はセラフ様についていく!」
「いや、ルーナにはここで医療班の治療を受けてからエクレーシアの警護をお願いしていい?」
「…わかった」
ルーナは少し不満そうではあるけどここに残ってくれるみたい。
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すいません。昨日更新することができませんでした。これからはこういうことがないようにしていきます。
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