第3話 神からの雑な扱いと信仰
やばい。こんな高高度からいきなり放り出されても俺には何にもできないよ!
てかあの邪神は何を考えてるんだよ。もしこれで俺が死んだらこの世界は崩壊することになるんだろ。
でもそんなことよりも今は生き残ることを考えないといけない。
今こうやって考えている間にも俺の死へのカウントダウンはもう始まっていて結構…というかほとんど時間はもうない。
てか
とりあえず念じる。こんなことでは魔法が発動しないことは俺だってわかってる。でも今の俺にはこのぐらいしかできることがないんだよ!だって普通に生きてたら飛行機が飛んでる高さから落ちることなんてないし、ましてやその対処法なんて知らない。
”こっから助かりますように。””こっから助かりますように。””こっから助かりますように。””
そうやって祈っているといきなり体がフワッと浮いたような感覚に襲われる。
…これってもしかして死んじゃった?あの天へ召される的な感じのやつ!?
そう思って恐る恐る目を開くとなんと浮いてる。いや浮いてるというよりは飛んでるという表現のほうが正しいのかな?
だって今の俺には背中から翼が生えていてまるで天使のような見た目なんだから。
これが
そんな時にこんな平和的な能力なんて与えられても困る。
ただこれで生き残れたのも事実ではある(とても不本意ではあるが)。
まぁせっかくここまで来たんだし一応地上は見ていこうかな。
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地上から見るとその景色はまさに奇跡を体現しているようなことであった。
いきなり空に光る木のようなものが現れたかと思えばそこから一人の人間が落ちてきて、ある高さまで落ちてくるとそれは背中から羽をはやしてこちらに向かってきた。
それはよく絵画なんかであらわされる天使をそのまま立体的にこの世に再現したようなものだった。
もちろんそれを確認した教会では歓喜、そして神が使いを送られたことに泣いて感謝するものなど、まるで自分たちがもう救われたと思っているようだった。
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