あと一日で崩壊する世界に天使として連れてこられたって困ります

クララ

第1話 適当に選ぶなって

このようなことを体験したことのある人っていますか?


自分部屋のベッドで寝て起きたら見知らぬところ。しかも異世界にいたってこと。


お前寝ぼけてんのかって思う人も多いと思います。いや、そう思う人しかいないのかもしれない。


これはそんなおかしなことに巻き込まれたゴミみたいに面倒で宝石のように煌びやかな俺の話です。



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おかしい。なんで俺の知らない景色が見えてるんだ?俺は自分の部屋でいつものように寝たはずなのに。それに今日の俺は酒を飲んでいるわけでもないし、もともと危ないお薬には手を出さないって決めている。


「お目覚めですか?」


やばい。今日の俺は本当にやばい。これが夢の中じゃないことはさっき自分をつねって痛かったことですでに分かっているはずなのに、夢としてしか考えられないことが起きてる。


幻覚に幻聴。本当にやばいな。もうすぐ死ぬのかもしれない。一応家族と友人に別れを伝えておこうかな。


「起きているのなら返事をしてください」


「…」


「ちょっと早く起きてください!」


今度は体をゆすられているように感じる。そしてめちゃくちゃ美人な人が俺をのぞき込んでる。


「えーーと、俺ってどんな病気ですか?」


「は?あなたは何を言ってるんですか?ここは病院ではなくて私の部屋ですよ」


おかしいな。まるで現実のように聞こえるし見える。しかもこんな最高のシチュエーションを体験できるのなら危険なお薬に手を出す人たちの心がわからなくもない。


「そろそろ起き上がってください!私たちには時間がないんです」


せっかくだからこの世界を満喫しようと思って起き上がる。


するとそこはきれいな大理石で作られた神殿のようなところだった。そしてさっき俺のことを起こそうとしていた人は白っぽいドレスを着ていて高貴なオーラを纏っている。そして部屋の奥には彼女をかたどったと思われるこれまた大理石でできた像がある。


「あなたにはこれから世界を救ってもらいます」


「は?」


「だからあなたには世界を救ってもらうんです」


「聞こえました。聞こえたうえで、は?、って言ってるんですけど」


「そういえばここまでの経緯とか話していませんでしたね。あなたは今異世界に送られる直前です。そしてその世界は明日で滅んでしまう。だから救ってほしいのです。

説明も終わりましたし、準備はよろしいですか?」


「えーーと、はい?」


「だから、要約すると異世界を救うために頑張ってね!ということです」


「それは俺の同意なしでの決定事項ですか?」


「はい。そうです!だって私は神様ですからこのくらいは許されてもいいはずです」


「っ…あなた神様だったんですか!」


「あれ?言ってませんでしたっけ?」


「言ってませんよ!そういうのは早くいってください!」


「わかりましたよ。これからは善処します。それではいってらっしゃいませ」


そうやってお辞儀をしている彼女に見送られながら異世界に送られようとされている。


「ちょっと待て!人の話を聞け。この邪神が!」


俺の抵抗もむなしく俺は異世界に送られた。





あとがき


今回新しく書き始めることにしました。これからもよろしくお願いします。







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