第15話 スマホ

今日は、すごいことが起きた。朝起きたら枕元に前の世界で使ってたスマホが置いてあった。


「うん? この世界にもスマホあったのか。母さんが買ってくれたのかな。」


今日はこの栞ってやつの誕生日らしい。


前の世界で使ってたのと同じ機種だ、と思って電源を入れたら、なんと俺が使ってたスマホじゃないか。いったいどうして?


「使えるのかな。データも全部残ってる」


電話してみようか。とりあえず親父に電話してみよう。たしか気絶する一週間前から家に帰ってこなかった。旅行に行くって言ってたけど、どっかの若い女のところにいるんだろう。


電話は留守電だった。学校に行ったけど、一日中スマホのことで頭がいっぱいで本を読むどころじゃなかった。


帰ってきてもう一回親父に電話したけど、やっぱり留守電だった。


どうしようかな。電話する相手なんていないけど、例の司書が何かあったらかけてって言って教えてくれた電話番号が入ってる。かけてみようかな。おそるおそるかけてみると、なんと梨偉人が出た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る