第13話 第1回イベント
――ログイン――
「おー!ここが王都最大級の建物『コロッセオ』かぁー」
全プレイヤーが案内の元、コロッセオ内に造られた座席に座るとコロッセオ内中央上空にとある人物が現れた。
「やぁ!プレイヤーの皆さんこんにちは!私は今回の1on1PVP大会の実況、運営を務めさせていただきます、シュカイです!」
出てきたのはやけにテンションの高い猫耳のAi?だった。
「まずはルールを説明するよ!
ひとーつ、ポーション等のバフアイテムは持ち込み禁止だよ。でも毒などのデバフアイテムは持ち込み禁止じゃないよ。ちなみにバフアイテムを戦いの途中で作るのはオッケーだよ!
ひとーつ、従魔は参加NGーだよ。
ひとーつ、ここで相手を殺してもPKにはならないよ。一応PKを知らない人に教えておくと、プレイヤーキルの略で、色々生活していく上で街に入れなかったりのデバフがかかるよ。まあバフもあるっちゃあるけど、それ以上にデバフが大きいから狙ってとっていいことは無いよ!
ここまでは大会前から出していたルールだよ。こっからは追加ルールだよ。
ひとーつ、初戦は100人でのバトルロイヤルだよ。理由としては思っていたよりも参加者が多かったからだよ。
ひとーつ、初戦は一つのチームにつき3人が突破で、これが計6回あるよ。
ルール説明はこれでお仕舞い!あとこの大会で優秀な成績を納めた者と最優秀プレイヤーはNewLifeOnlineの公式トゥイッターで表彰されるよ!だから顔が表に出て欲しくないって人は今からでも辞退してね」
トゥイッターとは日本最大のSNSアプリであり、このゲームが大きくバズった原因でもある。
「みんなに勝って欲しいけど、でも一人しか勝てないから、勝った人にはご褒美あげちゃうから頑張ってね。初戦はゲーム時間内10分後に始めるから準備しておいてね!」
「「「ウオォォーー!!!」」」
猫耳AI?のシュカイは男たちを狙ってウインクをした。ウインクをしてもらったと思った男どもは大きく雄叫びを上げていた。
『うわぁー、男って単純だなぁー、ご褒美って普通の上位三名にあげるやつでしょ』とサキは思っていた。
――咲良side――
『やっと設定終わってNewLifeOnlineの世界に入れたよ、流石にイベント中だから人が全然いないなぁ。よし、今のうちにレベル上げやクエストクリアとかしておかないと、本当に追い付けなくなっちゃう』咲良、いやリーブはサキとは違い心の声を声にして出さなかった。
でもどうしてサキはあそこまで強くなれるのかねぇ。現実での豪運が作用しているのかな?でもそれだったら勝ち目ないじゃん。まぁ考えても無駄か。取り敢えず武器を買いに行かないと。
「すいません」
「お、珍しいね今の時間はほとんどの異人がコロッセオに行ってるのに」
「はい、今さっき来たばかりなので」
「そうなのかい?どんな武器が欲しいんだい?」
「蛇腹刀ってありますか?」
「あるけど、お嬢ちゃんそんな特殊な武器使いこなせるのかい?」
「えぇ、結構長い時間使っているので」
「ならいいんだが。1000ラオだよ」
「はい」
「まいどあり」
ふぅ、今頃美咲は何やっているのかなぁ?
――サキside――
コロッセオでは既にバトルロイヤルによる戦いが始まっていた。
へぇ、強い人が多いんだなぁ、でも全然名前がわからないや……あっ!えーとあの人見たことあるけど名前が出てこないなぁ」
「おっ!嬢ちゃんあの剣豪カイを知ってるのかい?」
話しかけたのは、隣に座っていた大剣を持った強面のプレイヤーだった。この世界では顔を自由にイジれるので、強面な顔をしたプレイヤーも一定数居るので、特にビビる様なことはなかった。
「(声に出ちゃってたんだ)えぇ、初心者の頃にいろいろ教えて貰いました」
「さすがだな。あいつはなトッププレイヤーの中で、唯一ファスターを拠点にして初心者に教えたりしているのにトップを維持している化け物だ」
あのお兄さん凄かったんだ……でもまあ負けるつもりはないよ。
「ありがとう、お兄さん」
「いいってことよ!おっ!残った人が決まったようだぞ」
「あ、次は私の番みたいなので行ってきます」
「おう!行ってらっしゃい」
あのお兄さん怖そうな顔だったのに優しかったなぁー。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ここからはあとがきです。
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