(続き9)
ロウソクの火を熱と光エネルギーを取り出す電池として用いる。
本来のロウソクの使い方の拡張。
私は作業を始めた
作業と言ってもそこまで難しいものではなく
適当な紙を、四角く折って、それをロウソクの炎の上に消えないようにかぶせるだけの。言わば折り紙だ。
その折り紙に適当に足を付け、
やけどに気を付けながら私は慎重に折られた四角い紙をロウソクの炎の上に置いてすぐに熱を杖の方に移動させた
紙は燃えず、折られた形を保っている
私は左手で燭台を持ちながら、ペンを杖で浮かせてみた
成功だ、うまくいっている
一度ロウソクから紙を外して
今度はロウソクの炎が当たる内側に謎の草を差し込む、再度それを付けなおして、先ほどと同じように持ち、光を出そうとしてみる
すると、問題なく光が発生した
成功だ。魔法(エネルギーの交換作業のこと)を使用していれば炎が当たっていても紙が燃えることはない、材質を問わなくてよいというのはとてもコスパが良いように思えてしまう
だが、紙を燃やさないようにするためには魔法を使い続けなければならない、逆に言えばエネルギーは駄々洩れ状態であるという事だ、とてももったいない
改善が必要だ
だがこれで可能だという事が分かった
この技術を応用すれば、十分に望みはある
完成させよう、そうすれば魔法はもっと扱いやすいものになる
…っと、ここで私は一つ野望を持った
別に無駄にはならないはずだ、むしろ都合が良い、
電池の検証にちょうどいいからだ。
いやぁ実験結果や状況を逐一ノートに筆記するのは昔から面倒だったんだ
「自動手記を作ろう」
すぐさま設計図を書き始めた
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