天使になりました

@Sakurayanagi

第1話 悪魔に天使が憑依しました

クララ ソアレン。

彼女の悪魔っぷりは有名だった。人に物を投げつけ、殴り、とにかく最悪な人間だ。と、上位貴族たちが会議など、社交界で話していた。

しかし、ある日このような噂が流れた。「悪魔が天使へと変身した。」と。しかも証拠としてソアレン公爵の前で公爵令嬢の話をすると少し彼の周りの空気が和んだと。貴族たちの社交界はこの噂でいっぱいになった。そして、その悪魔と呼ばれていた令嬢が私、クララ ソアレン公爵令嬢。現在9歳です!私は前世で10歳の時病気で死んじゃったから、多分神様が転生させてくれたんだ!私はこのクララさんがやったことを知った後、被害者全員に頭を下げて謝った。私の専属侍女ミアからパパの側近まで。みんな優しい人でよかった!私のことを許してくれたんだもん!


でもこれからが大変。私は今、パパと一番上のお兄ちゃんと朝食を食べている。

気まずい。何か喋らなくちゃ!

「お兄ちゃん、パパ。」

「「???」」

あれ?なんで二人とも驚いた顔でこっち見るの?

「パパだと?」

「お兄ちゃん、だと?」

何か私変なこと言った?

もしかして、この世界だと家族のことを様をつけて呼ばなきゃダメ!?

「す、すみません!おとうさま、おにいさまと呼びますね!」

次はガッカリしたような顔してる。

でも少しだけ驚いてる?

「「クララが、謝っただと?」」

なんでそこに驚いてるの?

もしかしてこのクララさんって人に謝ったことないの!?

じゃあこれからたくさんたくさん謝ろう!

そのために神様が私をこの体に転生させたのかも?

とりあえず任務だ!

「クララ、やっぱりさっきの呼び方で大丈夫だ。」

お父様が恥ずかしそうに呟いた。

「え?」

「ぱ、パパと、お兄ちゃんで大丈夫だ.」

「本当ですか!?」

「後、タメ口で大丈夫だ。」

お兄ちゃんが付け加えた。

やったー! やっぱりこの世界の人たち優しいね!

「じゃあお兄ちゃん、パパ、一緒にお散歩行こう!」

「ああ。」

「もちろん。」

二人は頷いた。

そしてご飯を食べた後、クララは兄と父と手を繋ぎ、庭園を散歩した。


そして、その日の夜

私は部屋へ戻り、ミアに今日やったこと全部話した。

私が謝った後、歳が近いミアは私の友達みたいな人になった。

「あのね、ミア、今日パパとお兄ちゃんとご飯食べた後お散歩したの!」

「お嬢様、もしかして公爵様と公子様のことですか?」

「うんそうだよ!」

なんでみんなすごい驚いた顔してるんだろう。

お散歩してる時もみんなびっくりしてたし。

「お嬢様はすごいですね。天使です。」

「天使なんかじゃないよ〜だって私はいけないことをしてしまったんだから。」

ミアはお世辞を言うのが上手だなぁ。

「自分の過ちに気づけることが天使のようなんです。黒じゃなく白の服を着てから見た目まで天使のようです。」

ミアはパジャマ姿になった私をベッドの上で寝かせて、子守唄を歌ってくれた。

「みあ、おやすみ。」

「おやすみなさい.お嬢様。」

ミアの優しい歌声を聞きながら、私は目を閉じた。

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