死ぬはずだった双子の異世界転生!?

こリス

最後のはずだった日

「お姉、、、」


「?」


「今日で本当に人生最後なのに、最後がこんな屑しかいない学校だなんて、それでいいの?」


「別に。祐、注目。」



こんな会話をしているのは、ある双子だった。


お姉と呼ばれる彼女はゆう、そしてもう一人はようである。



妖と祐は、もうすぐ死ぬと余命宣告をされたので、明日から入院しなければならない。


そのため、最後にでもいい思い出を作ろうと祐は映画館、遊園地などと色々提案をしていたのだが、結局は学校で最後の自由時間を過ごすことにしたのだ。




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~昼休み~


チャイムが鳴り、昼休みになった。



色々な人が急いで立ち上がり、我先にと、このクラスで一番人気の、清水しみず 麗香れいかさんの席へと走っていく。



清水さんは、女子からも男子からも人気がある、この学校の生徒会長トップだ。



勿論、清水さんにも生徒会のお仕事があるはず。


なのに、なぜ皆とお話ししたり、遊んだりする時間があるのか……。



皆はお気づきではないようだが、清水さんは、皆さんに内緒で生徒会の方々に押し付けているようだ。


これは、教師、生徒にバレたら……なんて、そんなことにはならない。


だって、それを知ったとしても、、、清水さんがとても恐ろしいため、言おうにも言えないだろう。






本人自体は別に怖くもなんともない。


まあ、コミュニケーション能力が高いため、清水さんを批判したら、嫌がらせなどを受けるだろうが……。



まあでも、一番の理由は、清水さんの父が、この学校の理事長を勤めているからだろう。


清水さんの父はいわゆる親バカ。だから、ないとは思うが、退学等になる可能性もある。



だから、それを知った人たちができることと言えば……生徒会の方々を手伝うことぐらいだろう。



「お姉。自由時間とかもうないだろうし、今日ぐらいお喋りしよっ?」



祐が話しかけてきた。


双子は同じクラスになることはないはずなのだが……まあ、大方先生方の間違えだろう。


祐は私と本当に同じ容姿をしている。

髪型、髪の色、瞳の色……本当に全て一緒だ。



でも、一卵性じゃなくて二卵性って言うのが驚きで。


まあ、私は女、祐は男と、性別は一応違うといえば違うのだが……。



私達の目の色は、元々は青と黄色という、オッドアイと呼ばれる少し希少なものだ。



しかし、虐められたりする原因になる可能性があるので、カラーコンタクトをしている。



でも、実際はカラーコンタクトなどしなくても、虐められているけど。



まあ、私達双子は全く気にしてないし、相手も逆にいじめても反応がない上、悪いことをやっていると根ではわかっているので、ストレスを抱えていっているようだ。



なので、自滅してくれるのを待つのが一番手っ取り早いだろう。



今日は虐めてこないようだ。主犯が休んだからだろうか。



祐と話ながら、周りを視点を動かさずに見ると……やはり、私達双子がいつも一言たりとも喋らないのに、今日だけ喋るのが不思議なのだろうか。注目を浴びている。



担任は私が言った通り、生徒達には私達のこと、何も言わないでくれたようだ。



自慢ではないが、私は育ちがいい。



なので、喋るときは、丁寧な口調で喋ってしまう。


しかし、私は祐と以外、コミュニケーションをとらない。




なので、皆さんは私たちが育ちがいいと知らないのか、いじめてくるようだ。

……見た目は貧乏臭いし。



それに、清水さんがあんなにも人気なのは、媚を売るためという理由あるだろう。

本人は気づいていないようだが……。




全く……育ちだけでいじめなどが起こるのは。




そして、何分か、祐と喋っていた頃だった。





クラス中、とてもまぶしくなった。


そして、気づいたら、私は祐と手を繋いでどこかの廊下を歩いていた。

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