異世界〜貴族のロリエルフは王都で俺と結婚したいらしい。イマイチ乗り気じゃないんですけど。先回りしてイベントをクリアしたら主人公が怒って攻撃して来た
うんこ
第1話 ロリ天使ルシファー
ここはどこだ?
目が覚めると森の中。
そう、確か家でゲームをしていた。
『ゼノングランドクロッセオ・背徳の少女たち』。
世界が熱狂するオンラインゲーム。
その拡張パックver1.5のラスボスを倒したまでは覚えてる。
でもその後の記憶がない。俺はどうなったんだ? なぜこんなところにいる? それに……
「あれはなんだ?」
俺から少し離れた場所に誰かいる。
女の子だ。
いや、少女というより幼女といったほうがいいか。
年齢は十歳くらいかな。
白いドレスを身にまとう金髪碧眼の少女。
背中には半透明の大きな羽がある。
まるで天使みたいだ。
「こんにちは」
透き通った声で挨拶された。
うわっ! びっくりした。
いつの間に近づいてきたのか。
「こ、こんにちは……」
思わずどもってしまう。
「私はルシファーといいます。よろしくお願いしますね」
ルシファーって堕天使の名前じゃなかったか? なんかイメージが違うな。
もっとこう邪悪そうな感じだったような……。
「あの~、つかぬことをお伺いしますが、ここってどこなんでしょう?」
「ここはウボガルドですよ」
え!?
つまり、ゲームの大陸に転生したと?
「もう少し詳しく説明してもらえませんか?」
「わかりました」
少女――ルシファーの説明によると。
この異世界は創造神により創られたらしい。
神々はこの世界を『ゼノンワールド』と名付けた。
しかしあるとき、破壊神によるクーデターが発生。
それにより世界のバランスが崩れた。
バランスを保つため、魔王と呼ばれる存在が生まれた。
魔王は破壊神を倒すと世界を征服し始めた。
魔王を倒すことで世界の秩序を取り戻すことができる。
そういう設定なのだそうだ。
『ゼノングランドクロッセオ・背徳の少女たち』と同じ設定だ。
で、俺はなぜかその魔王を倒す勇者として転生してしまったのだ。
しかも、その魔王というのが。
「もしかして、あなたが魔王ですか?」
「はい」
マジかよ……。
「ひとつ確認しておきたいのですが」
「何でしょうか?」
「俺は元の世界に戻ることはできるんですかね?」
これが最重要事項である。
「魔王を倒せば」
即答されてしまった。
やっぱりそうなのか……。
となると、選択肢はないな。
「わかりました。では早速、魔王を倒しに行きましょう!」
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