ゲームの世界へ異世界転生~最強チートでハーレム展開で無双する~

うんこ

第1話 転生したらゲームのアバターだった件

『ゼノングランドクロッセオ・背徳の少女たち』。


全世界が熱狂するMMORPGだ。


天月宗孝(高校一年生 16歳)もこのゲームに夢中で食事も勉強もままならない。


「あれ?」


(確かゲームしてたよな、俺?)


プレイ中に一瞬気を失った。

そこまでは覚えている。

気が付いたら目の前は大草原だった。

自室のモニターは何処に行った?


「どこだよ! ここ!」


草むらに倒れていた宗孝は立ち上がり叫んだ。

遠くで魔物のような声が聞こえる。


「やばいぞこれ」


とにかく現世に戻りたい。

まだまだやり残したことがあるんだ。


宗孝は自分の身体を確認した。


「これって……」


『ゼノングランドクロッセオ・背徳の少女たち』での自分のアバター姿、ムネタカだった。


ま、自分に似せたアバターだったので、それほど違和感はないが現実よりもややイケメンに作っている。


「なんで!?」


訳が分からない。

だが、ここは間違いなく『ゼノングランドクロッセオ・背徳の少女たち』の世界だ。


「……となれば、どうすれば元に戻れる?」


まずはこの世界から抜け出さなくては……。


現実の俺は今どんな状況なのか?

両親は妹は?

友達は? 担任教師は?

初恋の人は?


「いかん……泣きそうだ」


涙が出そうになるのを堪えて考える。

ゲームではレベル99まで上げていたのでステータスはカンストしているはずだ。

しかし、この世界でそれが使えるかわからない。

試しにスキルを発動してみた。


「エクスファイア!」


ゴウウウ!

炎の塊がムネタカの手から発動した。

成功である。


「すげえ!!」


どうやらゲームでのステータスはこの異世界でも引き継がれている様だ。


「あわわ!」


炎が草に燃え移り、ムネタカの周りを燃やし始めた。


「スプラッシュウオーター!」


手の平から水が放射される。

まるで散水車の様に。


「ふうう……」


何とか鎮火出来た。

自分のせいで火事が起きたら面倒だ。


「この力で魔王を倒すか」


だが、倒すにしてもパーティを組まなければ。

いくらムネタカ単体が強くても、このゲームはパーティプレイは必須。

強力なモンスターは仲間との連携が必要だ。

ムネタカの職業は勇者。

様々な剣を使いこなせ、魔法もそこそこ使える。

だが、治癒魔法は初歩のものしか使えない。

治癒魔法使いが必要だ。

そして、世界の数々の場所にある扉は盗賊にしか開けられない。

あと、壁役の戦士。


仲間がいる。


仲間を集めよう。



「まずは町に行くか」

ムネタカは歩き出した。


「それにしても……」


ムネタカは自分の手を見る。


「こんな風にキャラを動かせるなんて夢みたいだ」


まるで自分が本当にその世界に居る様な感覚。

風が頬に当たり、草の匂いを感じる。

地面を踏みしめ歩く感触がある。


「凄いなあ」


感動しながら歩いていたら、いきなり目の前に巨大なドラゴンが現れた。


「ギャアオオオンン!!!」


ドラゴンが口から炎を吐く。

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