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横谷昌資

愛ゆえに

憎まれる理由より、愛されない理由の方が辛い

でもだからって憎まれたいなんて思う人はいない

愛の反対は憎しみじゃなくて無関心、と言っても

だからって憎まれたいなんて思う人はいない


望むことはただ一つ

“愛されたい”


だって誰だって憎まれたくない 愛されたい

殴られるぐらいなら放っておいてほしい


優しくしてほしかった 拒絶しないでほしかった

嫌われたくなかった 尊重されたかった

だから差別されるからされないかギリギリのところで

道化を演じた 笑い者になる方がまだマシだと


俺は“おこぼれ”に預かりたかったんだ


みんなにいじめられて、からかわれて、

攻撃されて、

無視されるよりはいいだろう、なんて、

怒りを通り越して呆れるよ


何が攻撃で何が攻撃じゃないのか

そんなつもりはない、の一言で

まとめなければならないのか

俺はあなたを認めなければならないのか

許さなければならないのか


いつの頃からか記号と化した俺と俺の世界

どうか俺を人間として扱ってくれ

虚構の世界の住人だなんて見なさないで

俺の身体には血が通っているし哀しければ涙を流す

あなたと同じように


あなたも例えば大切な人を俺に殺されたら

きっと俺のことを絶対に許さないはずだ

俺があなたを許すのは水に流したからじゃない

もうそんなやり取りに慣れてしまったからだ


本当はこんな世界に慣れたくなんてなかった


それでも希望を持ってるからあなたを許すんだ

“もう同じことを他の人にしないでください”

もしもそこに心があるならきっと叶うはず

願わくはそのための今だと信じたい

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