第6話 オランダの思惑
キリスト教の教えを普及するために、航海するというのは、何とも聞こえのよい話である。しかし、その真の目的は、領地拡大という側面を持っていたことを忘れてはなるまい。
そもそも、他国から自分たちの国にやってくるのは、理由が必ずある。
1271年、フビライは、元を建国。強い支配力を持ち、当時の日本は北条時宗が実験を握っていたが、元への対応を邪険に扱い、1274年、博多湾に侵入。しかし、暴風雨だけではなく、内部の反乱、当時高麗を服属させていたが、降伏した高麗の人々は、日本遠征に士気は当然なく、内部の反発も当然その時あった。ゆえに、日本が元の服属になることを免れたのだ。
宣教師たちも、その一例に過ぎない。
一方、仏教の普及の為に、戒律をと、両目を失いながらも、日本へ渡航。無事に戒律を伝え、律宗の祖となり、唐招提寺を建立するまでに至ったという、植民地以外で他が為に行動を起こした人物も歴史上存在する。
全てが植民地目的で来航しているわけではないが、そこには確固たる狙いがあることを重々承知しておかなければならない。
シーボルトは、本当にオランダの医者として派遣されただけだったのか。
オランダは、スペインから独立を果たし、造船技術が高く、アムステルダムを国際都市として栄えたほどであった。
そんなオランダが、単にシーボルトを日本に派遣することはしない。
オランダには、ライデン大学が存在する。そこには、かつてグラディウス、アインシュタインも籍を置いていた。そして、そこ学んだ人々は、長崎の出島へと渡り、ヨーロッパの文化を与えるなどしている。
また、現在オランダでは、教育のレベルが非常に高いと言われている。イエナプランという教育のやり方を用い、子供たちの各リテラシーを育てて、世界では10番以内に位置している。
シーボルトのもう一つの顔は、
「軍事情報を収集せよ」と命じられた、特殊工作員だったのだ。
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