有言実行、不言実行
高山小石
ホームラン宣言?
幼い頃から、計画や目標をたてて実行するように教わる。
もしできなければ、目標が高すぎたか、やり方が悪かったかもしれないと見直し、目標を立て直せばいい、と。
悲しいかな、私はそれがどうしようもなく苦手なのだ。
まず、計画通りにできない。
やりたいこと、やるべきことは山ほどあるし、目標をたてた瞬間のやる気は人一倍ある。
最初のテンションのまま最後まで続けられれば計画通りにできるのだろうが、なぜか途中で気がそれてしまう。気がそれると、それをしたかった自分を、まるで他人のように感じる。
自分が書いた過去作品を読んで、ほぼ毎回「よくこんなの書けたな(褒め言葉)」と思う。
だんだん「目標を立てたところでできないし」と考えるようになってしまった。
小説も、「完結予定」と書いた瞬間は心から完結させるつもりではあるのだけど、その言葉を書いて完結できた作品があったかと言われると、ひとつくらいあるかも? なありさまだ。
変な話、小説に関しては、頭の中で物語は完結しているので、最後まで出力するかしないかだけなのだ。その物語にハマっているうちに出力しきれたら完結で、違う物語にハマればそっちを出力したくなる。読み手からしたら嫌な書き手だ。せめて残りの
目標を書いたほうがやる気が出る方もいらっしゃるのに、私自身は書いたところで実行できないことが多いので、もう予定的なことは書かない方がいいかもと思うようになった。
書かなければ完結詐欺にもならないし、自分自身も「またできなかった」とガッカリダメージを受けない。
有言実行できたらカッコイイ。でも、不言実行もカッコイイよね。宣言しようがしまいができればいいのだ。
と、自分自身に言い聞かせて、今日も不言実行できそうな目標を定める。
最低ラインはここ、最高ラインはここ。できなくても自分を責めない。
最後が一番難しい。
有言実行、不言実行 高山小石 @takayama_koishi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます