気怠き今を殺して


殺してくれ!やつがまた吠えたててさ

殺してくれ!ああ見たくもないやつが床に擦り付けて謝るのさ

また吠えて俺を追い詰めるんだ

周囲にゃ俺を殺そうと企む白痴の阿片窟の住人ばかりだ

正しさと誠実さなんてない代わりに溶けた歯がお前の品性だ

値付けしてやろう1g0円の貴様に掛ける数字はないがな


気怠い春が来る。

俺はバロウズを読んで大麻を吸う

世間に追い立てられるその喜びを

俺はサドを読んでセックスする

肉体に追い立てられるその喜びを

そうした全てを置いてって、飽きて気怠さだけが残った春が来る

肉体を追い越した精神に揺籠などない

しんでしまえ!と他人事さ


ああ、精神待ってくれ 

俺の体の半分 脚部はもうお前を追いかけてる

ああ、精神待ってくれ 

俺の体の半分 両手すらお前を抱きしめようとする

ああ、精神待ってくれ

俺の体の全部 全て夢のものだと知って目覚めたらどうすればいい

殺してくれ 殺してくれ

ロシアで俺を農奴にしてくれ

その大地に縛りつけるものならしてみてくれ

気怠い春が終われば、その大地に俺の死体か俺の夢が現れる。


気怠い春が終われば今が終わるのだろうか

俺はバロウズを閉じて窓際へ向かった

三島タバコの味がわかるが気怠い春の終わらせ方は、分からないままだが。

気怠い春に吐き気を覚える日々に俺が希望すら感じていたのが嫌だからと、死のうと思い死のうと思い死のうと思いただ夢の続きで俺を殺した。

言葉遊びに吐き気を催す自家中毒をするのに

飽きればいいのに、止まればいいのに

思考は希望をするから

テロにつながるその思想に俺は歯止めることなく...

階下へ降りた。

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