手紙

ベルジュラックにて月夜が鉛玉に当てられた

それは白夜が夜の時代の終わりを告げる前

取り除かれた与えられるべきものの月夜には

その日の惨劇を綴じた白の手紙に

僕の夢色がある

色彩の果てなどない

夢として僕は肖像として残り続ける


僕の夢色は

赤黒くベルジュラックの川にて塗りつぶされた

来る日の突撃に閉ざされたいのちがいまに輝かんとする

丘にざあざあと降り注いだ雨に打たれる

川が見せた黒さに囚われた息遣い以前の世界とは違う

息遣いなどない今がある

夢として僕は肖像としてあり続ける


僕が君へとあてた手紙は

ここで終わるだろう

ラッパが鳴る

色彩の果てが広がる

連続の終わりが来る

赤黒いキャンバスだけが残り

今日果てまで色は喪われる

僕が肖像として夢を続ける声がある

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