第5話 少年、同期の配信を見る①

日々の流れは早いもので、1週間という時間はすぐに過ぎてしまった。そう、今日は初配信の日。


「う、緊張するやっぱり誰かについててもらうべきだったかな」

社員寮の僕の部屋には配信の機材が置かれている。心配だったら人をつかせてくれるって言ってたんだけど、さすがに恥ずかしいので断った。つまり、緊張or羞恥ってことぉわーい。うー緊張でおかしくなってきた……。


「あ、そろそろ陽葵さんの配信の時間だ」

しっかり見て少しでも技術を身に着けよう。(無駄な足掻き)もちろん配信の仕方を教わるつもりだった。なのに朱音さんが瑠衣くんはいつもどおりでおっけーとか言って機材のことしか教えてもらえなかった。どうして……。


「もうとりあえず配信見よう、なるようになるそう信じる」


***


「どうもーVライン3期生、みんなのお姉ちゃん姉崎カネだよ~」


『きちゃーーー』

『きたー』

『お姉ちゃん系か』

『これは推せるな』


「ちょっと推せるとか言ってる人、さすがに早いと思うよー」


河合陽葵こと姉崎カネは、赤髪のロングヘアーに黒を基調とした服(お姉さんの着てそうな)の女性だった。服装、そして自ら名乗っている通りお姉さん系のキャラだとわかる。


「まぁ今回は初配信ということでー自己紹介と、配信のタグ決めていくからよろしくねー」


「じゃプロフィール、内容はまだ見てないから一緒に見ていこー」



姉崎カネ


年齢22歳 女子大学生


いろんな人に君のお姉ちゃんだと言う変人。メンタルケアの心得を持っていて、姉として人の心を回復させているらしいが、もちろんこれが素。人によっては迷惑だと思う人もいるのだが、一部の人はすぐに癒しを求めるようになるらしい。


好きなもの

弟と妹たち


嫌いなもの

悪口


スタッフから

あのそろそろ私たちにお姉ちゃん呼びさせようとしないでください。



「迷惑だと思っている人なんていないよ。だってみんな私の弟と妹たちだぞ、姉を嫌っている人なんて……まさか反抗期⁉お姉ちゃん悲しい」


『帰ってこーい』

『お姉ちゃーん』

『さすがVライン』


「はいはいお姉ちゃんですよーみんなも甘えてくれると嬉しいな。じゃあタグ決めていこっかー」


「まずは配信のタグどうする?」


『お姉ちゃん配信』

『カネ配信』

『ねぇねぇストリー』

『あーねぇの配信』

『お姉ちゃん癒し中』


「お、あーねぇの配信っていいじゃん。あだ名もできるし、みんなーあーねぇってよんでねー」


「次はみんなの呼び方考えてみよー」


『うーん』

『なんか思いついても言い方が』

『弟と妹で、ていまいっていうらしい』

『ていまいでいいんじゃない』


「おっけーじゃあみんなはていまいだね。これからよろしくていまい達」


それからも配信が続いていった……


___


作者のコメント

ちょっと決め忘れてるタグあるかも、まぁ違和感あったら教えてくれると助かります。あーねぇ爆誕 (^0_0^) 衣装とかわからん。


★20ありがとうございます。応援もめちゃうれしいです。この話を書いてる途中でビックリしました。次は詩乃の配信を見ていきます。



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