第23話 ドラゴンVSケルベロス


「――! ケルベロス!」


 新たに現れたボスモンスター。


 一つの巨体に三つの首、

 灰色で針のような体毛

 鋭い目つきと太い牙、


 ――ケルベロス。

 コボルトなんかよりずっと凶暴で危険なモンスターだ。


『グルルル……ッ!』


 奴は激しくこちらを威嚇してくる。


 なるほど、あのコボルト盗賊団が効率よく荷馬車を襲撃できてた理由はコレか。


 このケルベロスがボスとなって彼らを率いてたんだ。


 やれやれ、小さなコボルトを相手にするのとはワケが違ってきたぞ……。


 ――とは言っても、


「スピカ!」


「きゅーん!」


 いつでも準備できてるよ!

 と戦闘態勢に入るスピカ。


 ――この戦い、負けはしない。


「〈ステータス〉!」


 ケルベロスを睨んで画面を開く。



==========


名前:親分

種族:ケルベロス

性別:おす

年齢:10歳

レベル:8


体力:200

攻撃力:250

防御力:100

素早さ:220

知能:30


属性レベル

〔炎〕Lv:0

〔水〕Lv:0

〔風〕Lv:2

〔土〕Lv:0

〔光〕Lv:0

〔闇〕Lv:0


親密度:0

魅力:15


性格:獰猛


==========



 ――これがケルベロスの能力値か。


 表示された数値を見て、俺は不敵な笑みを浮かべた。


『『『グルルァッ!』』』


 三つの頭が同時に吼え、スピカに向かって突っ込んでくる。


 その動きは巨体からは想像できないほど俊敏。


 速度を乗せた状態で爪や牙の斬撃を食らえば、いくらスピカとて無事では済まない。


 もっとも――”食らえば”の話だが。


「きゅーんッ!」


 小柄なスピカはケルベロスの攻撃をヒラリと回避。


 純粋な素早さなら、既にスピカの方が上。


 伊達に俺が鍛えた子じゃないんでね!


「スピカ! 〔コメット・アタック〕!」


「きゅるる! ぎゅーんッ!」


 眩い閃光と共に彼女は突撃。


 その一撃をケルベロスは避けられず、腹部に直撃。


 クリティカルヒットした。



==========


名前:スピカ

種族:ホワイト・ドラゴン

性別:めす

年齢:0歳

レベル:10


体力:350

攻撃力:170

防御力:100

素早さ:300

知能:50


属性レベル

〔炎〕Lv:2

〔水〕Lv:0

〔風〕Lv:0

〔土〕Lv:0

〔光〕Lv:2

〔闇〕Lv:0


親密度:30

魅力:45


性格:甘えたがり


==========


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