劇場版 文化祭の破壊者(デストロイヤー)④

『ホモサピ言うなぁぁああああ!!』

ボイラー室を揺るがす咆哮は魔砲少女に容赦なく襲いかかります!


「ハオちゃん!とんでもないヨクボウですわ!早く変身をするのですわ!」

 メオちゃんの鬼気迫る言葉にハオちゃんは俯いたまま、ヨクボウ=ユウトに語りかけました。


「なんで…… あの時、アッシを庇ったんだよ? ユウトくんのヨクボウは何なんだよ?」


 まさかのシリアスな展開です。ハオちゃんはスカートの端をギュッと掴んで目頭を熱くしています。

「おかしいんだよ! 悪いヨクボウは他人を庇ったりしないんだよ! きっと、何か理由があるんだよ!」

 そんな必死な問い掛けに、ヨクボウ=ユウトは冷たい微笑で答えました。

『それは、君たち魔砲少女をまとめて此処におびき寄せる為さ。なぁに、只の演技だよ』と。


「……わかったよ。アンタに文化祭を壊させやしないんだよ。アッシの魔砲で学校を救うんだよ」

 そう言い放ち、ハオちゃんは埴輪の髪留めに手を伸ばします。


『おおおお…… ハオよ。変身は半日空けないと危険じゃぞぅ……』

 危ない所でした! 下書き時、変身は一日一回としていましたが、それでは臨海学校の話で二回変身しているため、パラドクスを起こします!

 何とかギリで作者は気づきました!!


「そんなの関係ないんだよ!! ハオちゃんッ の変身だよ!!」

 まあ、なんて事!

ハオちゃんを包むのは光ではなく青い炎でした! その情熱の炎で変身した姿。

 –––– それは!!


「ロビンフット•スペシャルだよ!!」

危ないっ!!著作権侵害ギリギリの攻防がバトルをヒリつかせます!

 ハオちゃんは、ハートの弓矢を携えた掟破りのロビンフットSPに変身しました! マスクではなかった事を神に感謝しましょう!


『そんなモノで、僕に勝てると思うなよ!』

ヨクボウ=ユウトは、掌から闇に染る黒歴史的な波動っぽいのを放ちます。危険が迫る中!メオちゃんはハオちゃんの前に立ち塞がりました!


「ハオちゃん!!私が防ぎますわ!! 魔砲!コンタクト☆レンズッメオ☆保護します!」


 何と!メオちゃんの透明なバリアが二人を守りました! しかし、次第にヒビ割れていくバリアが、そう長く持たない事実を告げています!

「は…早く!ハオちゃん!」

メオちゃんの悲痛な叫びに、ハオちゃんは弓を構えます。その様子に、ヨクボウ=ユウトは闇の波動を強めて言いました。

『まったく…小癪な魔砲少女だ。君達はわかっていない。人間はヨクボウが無ければただの抜け殻なんだ。僕達はそれを解放する為に生まれたんだ!邪魔をッするなぁ!!』


「ヨクボウは…… 決して与えられるものじゃないんだよッ! 自分を高める為の崇高な思想! それが欲望の正しい姿だよッ!!」

 そうです、己の信じる道をゆくのです。

たとえ、それが間違っていたとしても、あなた達なら過ちに気付く筈です。

 さあ、全力で進むのです! 魔砲少女達ッ!!

 それに、昔からよく言うではありませんか。

 『この先、しばらく直進です。』

 –––– 私達のカーナビがねっ!!


 次の瞬間!!

ハオちゃんの放った矢がヨクボウ=ユウトのハートを撃ち抜きました。

 でもご安心ください。矢の先にはハートが付いていて、貫いても致命傷にならないキューピットの矢ですから。


「悪霊退散……」

ハオちゃんは、やり切れない想いで倒れたヨクボウ=ユウトに歩み寄ります。


『魔砲少女、君達の勝ちだ…… さあ、トドメを刺せよ』

 ヨクボウ=ユウトの表情は何故か嬉しそうでした。そんな彼の手をハオちゃんはそっと握りしめます。

「ヨクボウ…… アンタの正体がわかったんだよ。 仲間ユウト…… アンタは仲間、友達が欲しいヨクボウだったんだよ」

 ハオちゃんの言葉に、ヨクボウ=ユウトは『ふっ』っとキザな笑みを浮かべました。


「アッシが…… 友達になるんだよ。だから、その素敵な欲望を間違った方法で使わないで欲しいんだよ」

 ハオちゃんの震える声と共にヨクボウ=ユウトの顔に雫が落ちます。

 これは……ハオちゃんの……涙……


 ではありません!!!

バトルで舞い上がった埃が、ハオちゃんの鼻水を決壊させた模様です!!


『ぴぎゃぁぁああああ!!』

これはヨクボウ=ユウトにとってご褒美ですね! ユウトのM気質がくすぐられます!


『はぁはぁ、わかったよ。僕の力をやるから、有り難く使うんだな』

 そういうと、ヨクボウ=ユウトは赤い首飾りに姿を変えました。

 そして、その首飾りは『メオちゃん』の首に巻かれたのです!


『……だけど、鼻水女なんかゴメンだね! メオちゃん。これから宜しく! これで君も変身出来るよ!』


ユウトのくそったれぇぇぴーーーーーー!!だよぉお!!」


 おほん、

こうして魔砲少女達の活躍で、古墳中学校の文化祭は守られました。

 その後、クラスの団結によりハオちゃん達は、演劇を無事終える事が出きたと文献に記されています。


 青春は二度と訪れません。

その儚き刻の中で、喜び合い、時に間違い、

かけがえのない物語を紡いでいくのです。


 皆様の物語に…… 幸在らん事を。




    【エンディングテーマ】

       ヨクボウ


〜♪♪(前奏)


 輝く未来〜 君の瞳〜

 でも知り得ない…… その胸のうちに潜む

 ヨクボウを〜♪♪



      【制作】


      アイフォン



      【シナリオ】


       なかと



 ♪〜 それでもアッシは構わない

 それが生きてる証だから♪♪

 (DAYで〜 SOONす〜 WORLDわぁ〜

 

 そのヨクボウをアッシに分けてよ

 重量過多 積載超過

 あなたの重荷を背負わせて欲しいよ♬



     【キャスト】


      埴輪他



      【衣装】


     皆さんの想像



 ♪ 重い想いなんて言わないで

 だって埴輪なんですもの

 だって文化遺産なんですもの♪

 


   【スペシャルサンクス】


    読んでくれた皆様


    コメント頂いた皆様



 ♪♪ 胸に秘めたアッシのヨクボウ…

 来年のカクヨムコン 長編部門

 果てしない旅路 あと64578文字〜♪♪

 DA!YO〜♪

 DA!YO〜♪

 DA!YO〜♪


    【 劇場版 完 】


       –––– 平常運転に つづく

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